いつの間にか、半分に・・・ | 終着駅に降りる

終着駅に降りる

一人暮らしも慣れたけど、今は、守るべきものが何もない・・・

 

円安の問題を、数回に分けて書きます。

 

アベノミクスが始まった時、

2013年の円は、1ドル80円

2022年の円は、1ドル120円以上

この10年で、日本の価値が半分になりました。

 

円安はアベノミクスが目指した方向です。

そのプロセスを簡単に説明すると、

政策で円安に誘導して、日本企業の輸出を増やし・・・

経済を以前のように成長させて、税収を増やし・・・

莫大に増えた国の借金を減らすのが目的でした。

 

アベノミクスで円安に誘導するのは、

『日本の製造業は強い』ことが大前提です。

計画通りの円安になり、輸出は伸びましたが、

経済の教科書に載っていないことが起きました。

日本企業は、円安で儲かる輸出環境に甘んじて、

企業の将来を左右する、技術開発の投資を控えました。

あろうことか、経営者は目先の利益を確保して、

株主へ業績をアピールしました。

 

技術開発の投資を控えた本当の理由は、

経営者が、投資のリスクを負いたくないからであり、

「内部留保して、会社の体質を強化する」とは、

経営者の保身のための言い訳です。

その結果、日本企業の内部留保は、400兆円

もしも、半分の200兆円を技術開発に投資していたら、

景気は回復し、輸出産業も潤い、給与も上がって、

社会に活力があったと思います。

 

技術開発の投資を控えたのは、致命的です。

製造業は、性能や品質向上が日進月歩

投資を控えて、一度引き離された先端技術は、

先行開発者の膨大な周辺特許に守られて、

追い付くことが不可能です。

 

半導体製造の衰退が如実に物語っています。

国産のコロナワクチンも期待されましたが、

遅々として進まず、今日に至っています。

一気に、日本の競争力は弱くなりました。

(つづく)

 

貴女にとって、貴方にも

今日が良き日であります様に・・・