この文章はとある本好きの男子高校生が書いた、しょうもない感想文である。
さて、久しぶりに一冊読了した。
私が少し、いや随分と尊敬している作家さんの本だ。
米澤穂信の「クドリャフカの順番」。
ジャンルについては細かく知らないのだが、私の語彙力で表すとしたら「平和的ミステリー」とでも言おうか。
いや、事件が起こるからミステリーなのであり、事件が起きているので決して平和ではないのだが、、、
ただ人が死ぬと言う、テレビでよくあるミステリードラマとは違い、人が死なないものなのだ。
ある意味「平和的」だろう。
内容を説明するとネタバレになってしまうので、詳しいことは言えない。
しかし、多少は、そうしなければならないな。
少し、周りにこれを読みそうな人がいないか確認してみよう。
うん、大丈夫だ。
ちなみに、今の私の行動の真意はこの「クドリャフカの順番」を読んでみればわかるだろう。
さて、この本だが、まず一つ言うとすればこの本の作者、米澤穂信氏は、、、
私に、似ている。
いや、言い方が傲慢だ。
私と、彼は似ている。
、、、並列の関係もまずいな。
私が、似ている。
よし、これでいい。
具体的に何が似ているかと言うと、小ネタを挟んでくる。
この「クドリャフカの順番」でもいくつかあった。
一つあげるとすると、寿司の話だ。
この本は「古典部」とくくりにされているシリーズのひとつで、三作目。
この前に出ていた「氷菓」「愚者のエンドロール」と言う本のあとがきで、作者は寿司についての自らの体験の話をしていた。
それを、''あとがき''のそれを物語の中に持ってきたのだ。
私はこういうのが大好きだ。
他にもこの本には小ネタが詰まっている。
ぜひ探してみてほしい。
もちろん、それだけなら滅多にしない紹介などしない。
この物語の主人公の堕落(?)具合が楽しいのだ。
この主人公、他のミステリーにはいないタイプで、それは彼のモットーからもうかがえる。
「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら手短に」
他のミステリーならば、俺が解決してやる、と言わんばかりに自らの足を使って謎を解く者が多いというのに、この主人公のやる気のなさが新鮮だ。
それでいた頭もなかなかに切れるというのは羨ましい。
大抵、若者はこのようなキャラクターを主人公にしたがる。
きっと物静かなところに、ミステリアスな魅力でも感じているのだろう。
ただそんなことを安易にしてしまうと、物語が手詰まりしてしまうのだ。
だって主人公が行動しないのだから、何事にも関わらず終わってしまうのだ。
そのために主人公に親友のような立ち位置のキャラクターをつけるのだが、初心者がそれをすると、いつのまにかその親友キャラクターが一人歩きして、いつのまにか主人公が逆転してしまったりもする。
常に情報、物語の中心にそのキャラクターがいることになるせいだ。
一方、この小説はスムーズに進んでいる。
主人公とその相棒はいるのだが、相棒的な立ち位置が幾人かに分かれている。
相棒の仕事というのは、大抵この三つ。
一つ、主人公に推理することを促す。
二つ、主人公に必要な情報を渡す。
三つ、主人公の行動に対して、ある程度反対する。
この三つの役割が上手いこと分散されているのだ。
まあ、完全に分散されているわけではないが、、、
それでもいいバランスだと感じた。
さて、この本に興味をもってもらえただろうか。
もしもってくれたのなら、この本を読む前にシリーズの順番通りに読んでもらいたい。
氷菓、愚者のエンドロール、クドリャフカの順番。
最初の三作はこの順である。
物語やミステリーを楽しみたい方には是非とも読んでいただきたい。
もちろん、それ以外の方にも。
では、失礼した。
また会おう。