正直に言ってしまうとあの日のことはよく覚えていない。彼女が起こした事件の衝撃が強すぎたからなのか。それともただ単にその日の体調が優れなかったからなのか。それはわからないが、とにかく思い出せなくなってしまっている。
もちろん、何もかもを忘れてしまったわけではない。あまりの頭痛に朝起きれず、彼女にメールを送ったこと。その返信で昼から来てくれるとわかって安心したこと。そのまま目を閉じて、気づいたらとっくに夕方だったこと。
断片的ではあったけど、ドラマの前回のあらすじくらいが作れそうなくらいは覚えていた。
僕が彼女が起こした事件を知ったのは、その夜のことだった。
毎日意味もなく垂れ流しているニュース番組で彼女の名前が淡々と読み上げられていた。アナウンサーのハキハキとした声は妙に現実感がなく聞こえた。
その後はあれよあれよと言う間に何もかもが進み、僕のもとにも警察が来て、マスコミが来て、毎日のようにニュースで彼女の名前が読まれて。
一週間経つまで、僕は我を忘れていた。
このまま、彼女とのことも時に任せて忘れることもひょっとしたらできたのかもしれない。
でも、僕には彼女のことを知る権利もあった。恋人として、真実を知る権利が。それは自然と、気づかぬうちに義務になっていた。川の水が流れる、風が木々を揺らす、人が生きていつか死ぬ。それらと同じように、ごく自然と。
僕は真実を知りたいとも、知りたくないとも思っている。矛盾した気持ちだ。しかし、矛盾していてもそれは確かにこの胸にある。存在している。それを一刻も早く解き明かしたかった。
もしかするとそれもただの言い訳みたいなものに過ぎず、知りたいとか、知りたくないとかはもうどうでもよかったのかもしれない。
ただ今は、彼女の真実を知り、その上で彼女に会いたい。
そう、僕自身が強く訴えていた。
〈作者のコメント〉
えーっと。大変長らくお待たせしました。
おおよそ一ヶ月もの期間を開けてしまいました。
申し訳ありません。
理由としては、変わらずテストや卒業式など、学校行事が立て続けにあるこの季節に、現実的に考えてブログの管理などは難しい、と判断したことが主です。
しかし、例のウイルスのせいで色々と計画が崩壊してしまい、思わぬ時間ができました。
せっかく準備したテストも卒業式も、台無しになってしまいましたが、、、
私は今自分ができることをやっていくだけです。
この一ヶ月間、実はかなり読書が進みました。
学校で読書時間ができたのも要因ですが、休み時間に読むようにしたらかなり進んだのです。
読んだ本は「海辺のカフカ(村上春樹)」
「いなくなれ、群青(河野裕)」
「葉桜の季節に君を想うということ(歌野晶午)」
「イニシエーション・ラブ(乾くるみ)」
「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠回りする雛」「二人の距離の概算」(米澤穂信)
「博士の愛した数式(小川洋子)」
あとはまだ読みかけですが、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド(村上春樹)」も読んでます。
これらの本の紹介とか、学べた所とかも紹介したいですね!
では、みなさん、また近い内に更新できるように頑張ります。
またお会いしましょう。