曲亭馬琴と言えば、代表作は「南総里見八犬伝」
現代においても、映画化、ドラマ化も何度もされ、知ってる人も多い作品ではないかと思います。
落ちぶれた武家、滝澤家に生まれた馬琴。
大黒柱の父が亡くなったことで一家離散してしまい、小さい頃から絵草紙などの文芸に親しみ、7歳では発句もしていた馬琴がそういう文芸の道に進んだのは至極自然の流れだったのかもしれません。
曲亭馬琴の先天運は本命星(宿命)が八白土星、月命星(運命)が六白金星、「山天大畜」(大いなる蓄積)で貧乏運81位中54位です。
この先天運を持つ人は主星と官星、属星としての生き方となり、従星としての生き方を嫌う特性を持ちます。
その為、社会や組織、グループという枠内では協同・協調が出来ず、孤立した状態となり、一匹狼的な存在となりやすく、自力型の人生を歩む事となります。
先天運が持つ「蓄積」とは自身の経験や学識・見識が占めるウェイトが重いと言う事でけっして人生前半で認められる事は無く、寧ろ数多くの試練を乗り越えた後にチャンスが訪れる大器晩成型の人生を辿り、順風満帆とはいかず、挫折も味わう事に・・
まさに曲亭馬琴の人生もこの先天運の通りの人生となっていますが、ただ,日本で初めて原稿料のみで生計を営むことの出来た著述家だったのは知らない人も多いかもしれませんね。
代表作とも言える「南総里見八犬伝」は1814年から1842年までの28年間の長い長い歳月を費やしたライフワークと言ってもいい程の作品です。
1814年は九星後天定位盤の中宮に定座していたのは六白金星、馬琴の先天運も変爻の現象が起き、宿命は「天山遯」(一歩後退)81位中18位と、「山天大畜」(大いなる蓄積)と自身の先天運そのものの暗示となっており、運命の星は「乾為天」(盈つれば欠くる兆)という暗示でランキング1位となっていて、まさに執筆には適した運気となっていたのではないかと思います。
が、その作品を書き上げるまでには彼にとっても苦節の日々であったのです。
馬琴の宿命に持つ八白土星は高い山を表わし、信念、強い拘り、プライドの星、運命の六白金星も帝王を表わすので、プライド高く、剛情な性質。
多少違いはするものの、非常に剛直と言えば良いのか・・・
決してフットワークの軽い星ではなく、それは愚鈍とも言えるものではあったと推測も出来ます。
それを表わすエピソードとしては
馬琴にも嫁がいたのですが、その結婚をした動機は不純なものであくまでも生活を安定させるため。
嫁の事を愚痴蒙昧な市井の愚婦(たわけとか、愚かとか、低脳などの意味)と罵りながらも、浮気もせず、酒、博打、芝居などの遊所にも一切行かず、趣味は読書、安い煙草が唯一の贅沢。
筆一本で生活を支えていたのです。
履物商の娘と結婚したけれども、町人ではなく、武家の家に生まれたプライドを捨てず、それが物事を考える事のベースになっていたので、嫁や娘がいても「女子と小人は養いがたし」との見解であったため、学問もあり、父を尊敬し、自分の仕事の助手をしてくれていた愛息子宗伯が亡くなった時はかなりのダメージがあったのは想像に難くない。
(因みに唯一の息子、滝澤宗伯は本命星(宿命)が四緑木星、月命星(運命)が七赤金星、「風沢中孚」(至誠天に通ずる)運のランクは81位中26位)
そして、そのダメージが癒やされないうちに今度は馬琴自身に異変が・・・
右目に違和感を感じ、その内、左目すらも霞むようになる。
それが五黄土星が中宮に定座していた1833年から四緑が定座してた1834年頃。
完全に失明してしまうのは1839年で、執筆は不可能となってしまうのです。
が、その1839年は八白土星が中宮に定座している年。
馬琴の宿命の暗示も「動かざる山」という暗示が出ていて、執筆する信念は失われてはいなかった運勢となっています。
その為、他にも代筆者を探して,試したりしたがうまくいかず・・・
が、それを助ける人間が現われる。
それがお路である。
亡くなった愛息の妻。
先天運は本命星(宿命)が五黄土星、月命星(運命)が六白金星、「地天泰」(果てしなき欲望)、運のランクは81位中16位普通運+1。
文字を教えながら、嫁と舅と力を合わせ、血のにじむような努力をしながら書き上げていく。
それに馬琴の嫁が嫉妬するなど、家庭内は決して穏やかではなかったそうで、その辛苦も後に馬琴は書き綴っていたそうです。
が、運のランクも高く、また五黄土星を宿命に持ち、逞しい気質であったろうお路、月命星には馬琴と同じ様に六白金星も持っていたからこそで、恐らくかなりぶつかりもあったのではないかと思います。
女性蔑視の馬琴がこの嫁の事だけは作品の末筆に努力をたたえた文章を載せたのだから、かなり大変でもあっただろうし、感謝もしていたからこそ。
南総里見八犬伝と言うと、室町時代後期を舞台に、安房里美家の姫・伏姫と神犬八房の因縁によって結ばれた八人の若者(八犬士)を主人公とする長編伝奇小説である。共通して「犬」の字を含む苗字を持つ八犬士は、それぞれに仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌の文字のある数珠の玉(仁義八行の玉)を持ち、牡丹の形の痣が身体のどこかにある。関八州の各地で生まれた彼らは、それぞれに辛酸を嘗めながら、因縁に導かれて互いを知り、里見家の下に結集する。
というお話。
易経の奥義にも通ずるお話です。
今年もこの曲亭馬琴をベースとした映画も公開されます。
実はハリーポッターシリーズを書き上げたJ.Kローリング氏もこの曲亭馬琴と全く同じ先天運です。
もし馬琴がこの現代に生きていたならば、同じ様に活躍をしていたのではないかと思わずには居られない偶然。
江戸時代、彼の頭の中だけで書き上げられた大スペクタクルなストーリー。
現代の様にデジタルでも何でもない、超アナログな時代に書き上げられた馬琴の物語を今一度、読んでみたいなと思う今日この頃です。
秋ももうすぐ、読書の秋に良いかもしれませんね。
8月5日更新のブログ「失言」
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