東野圭吾 『赤い指』 | きまぐれWalker2

きまぐれWalker2

2019年より Amebaブログにやってきました
それ以前はYahoo!ブログでやっておりました
気づけば17年、時間だけは長くやってますな

東野圭吾 『赤い指』 講談社文庫 580円

イメージ 1

[ストーリー]
少女の遺体が住宅街で発見された。捜査上に浮かんだ平凡
な家族。一体どんな悪夢が彼等を狂わせたのか。「この家に
は、隠されている真実がある。 それはこの家の中で、彼等自
身の手によって明かされなければならない」。刑事・加賀恭一
郎の謎めいた言葉の意味は?家族のあり方を問う直木賞受
賞後第一作。

**************************************************

『さまよう刃』 の次だというのに、 またやり切れない本を手に
とってしまったんじゃないのか? 最初はそう思いました…。
いたいけな少女の絞殺体、家庭崩壊、そして 今度は老人介
護、認知症の問題まで。またもや読むのが辛い小説です。

加賀恭一郎という日本橋署の刑事が主人公のシリーズもの
です。この加賀は、教師から刑事に転職した変り種で、実の
父親も元刑事。この父子の確執と、先の少女殺人事件が加
賀恭一郎の従弟・松宮脩平によって語られています。

しかし、松宮刑事の考えていたような確執とは違い、加賀親
子には目に見えない“絆”や“信頼関係”があることが分かり
ます。 それに、事件の方も、やるせないながらも、最後には
救いがある終わり方で『さまよう刃』よりは悪くない後味です。