「ラスト、コーション/色・戒」(2007年) | きまぐれWalker2

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気づけば17年、時間だけは長くやってますな

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「ブロークバック・マウンテン」のアン・リー監督が、一人の女
スパイの愛の葛藤を描く官能サスペンス。 日本軍占領下の
上海と香港を舞台に、図らずも抗日運動に身を投じたヒロイ
ンが、日本軍と手を組む祖国の裏切り者の男を暗殺すべく、
色仕掛けで接近していく中で展開していく男と女のギリギリ
の心理戦がスリリングに綴られていく。主演は「インファナル・
アフェア」のトニー・レオンと無名の新人タン・ウェイ。

1942年、日本軍占領下の上海。平凡な女子大生チアチーは
抗日運動に心血をそそぐクァンに秘かな恋心を抱き、彼と行
動を共にする中で次第に感化されていく。やがて彼女は、日
本の傀儡政府に協力する特務機関のリーダー・イーに近づ
き暗殺を遂行するという危険な任務を与えられる。早速、身
分を偽り接近し、冷徹で異常なほど用心深いイーを誘惑す
る機会を窺うチアチーだったが…。
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アン・リーが「ブロークバック・マウンテン」でアカデミー監督
賞を受賞した後、次回作として撮ったのがこの「ラスト、コー
ション」です。アン・リー作品は3作目になりますが「ハルク」
が可、「ブロークバック」が良で、この作品は優(Very Good)
というぐらい素晴らしい出来でした♪ 段々良くなってるぞア
ン・リー!

原題の“色・戒”の色は愛欲、情欲、戒は文字通りいましめ、
R-18指定で、官能的で激しいベッドシーンで話題先行と
なりましたが、内容も切なく、哀しく、深く、愛しく、潔い…も
う何と表現していいのか分からないくらいです。初めは、学
生の軽いノリと、憧れの彼のためという軽い気持ちでスパイ
活動の真似ゴトだったはずなのに…。
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そのために、処女を棄て、人生を棒に振り、家族・仲間とも
離れ離れになってしまうチアチー。そして、4年後再び女ス
パイとなり、イーに近づく。やがてイー暗殺の絶好のチャン
スが訪れるが、その時にはチアチーとイーにしか分からな
いある種の“絆”が出来上がっていた…。

チアチーを演じたタン・ウェイの “体当たり”演技が、とにか
く素晴らしいです! まだ、この作品1作だけの新人女優と
は思えない、堂々とした演技っぷり、脱ぎっぷり。トニー・レ
オンの冷静・沈着、深い悲しみをたたえた演技も悪くなかっ
たですが、この映画はタン・ウェイに尽きるんじゃないでしょ
うか!?

ヴェネチア国際映画祭金獅子賞(最高賞)、オゼッラ賞(撮
影賞)受賞!
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「ラスト、コーション/色・戒」(2007年)
監督 アン・リー
製作 アン・リー
脚本 ワン・フイリン、ジェームズ・シェイマス
原作 チャン・アイリン 『ラスト、コーション 色・戒』 (『アイリーン・チャン短編集』所収)
撮影 ロドリゴ・プリエト
出演 タン・ウェイ     (ワン・チアチー:マイ夫人)
    トニー・レオン   (イー)
    ワン・リーホン   (クァン・ユイミン)
    ジョアン・チェン  (イー夫人)
    チュウ・チーイン  (ライ・シュウチン)
    ガァオ・インシャン (ホァン・レイ)
    クー・ユールン   (リャン・ルンション)
    ジョンソン・イェン (オウヤン・リンウェン:マイ)
    トゥオ・ツオンファ (ウー)
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