「グラディウス」とはゲーム会社コナミから発売されているシューティングゲームで、コナミの代表作の1つとされています。今から約15年前にこのゲームのサウンドドラック「グラディウス アーケードサウンドトラック」というCDが発売され,俺はたまたま立ち寄ったCDショップで偶然見つけ、懐かしいなと思って購入しました。


 


 

 そもそも俺と「グラディウス」との出会いは、お店側によるヘンな売り方がキッカケだったんです。

 

 時は1986年、「スーパーマリオブラザース」の大ヒットによりファミコンがバカ売れしている時期でした。隣に住んでた後輩やクラスの友達も何人かファミコンを持っていて、一緒に遊ばせてもらってるうちに僕も欲しくなり、約1年半ぐらいかけて、お年玉や小遣いを溜めてファミコンを買えるお金(ファミコン本体14,800円とソフト1本(約5,000円))が出来ました。


(映像解説)

「グラディウスⅠ」の曲をピアノカバー。Ⅱ以降の曲は生演奏的に無理があるのかもしれませんが、Ⅰの曲をカバーされる方は多いです。それくらい名曲なんだと思う今日この頃。その頃に遊んだ人たちが今では大人になっているから,その懐かしさ故,カバーするのだと思う。

 

 


 

 当時、鹿児島県内で一番安くファミコン関連商品を売っていたのが、今は無き「総合大型ディスカウントセンター・ビッグⅡ」でした。毎週水曜日の新聞にはビッグⅡの折り込み広告が入ってて、よくファミコンソフトの値段が書かれており、それを信用してビッグⅡへ行ったんですが、いざ行ってみると、ファミコン本体の販売に限っては「一緒にソフト数本買わないと売らないよ」という、今となっては禁止されている「抱き合わせ販売」をしてたんですね。しかもそのソフト本数が5本という、とんでもないセット販売。

 

 ソフト本数はお店によって異なるんですが、実は当時、こういった「抱き合わせ販売」が全国でも多発してました。その理由は,あまりにもファミコン本体とスーパーマリオばかりが売れるもんだから、売れないソフトの在庫処理に困り、こういった手法を取るお店が沢山あったんです。今にしてみれば子供心を弄んだひどい商売方法ですよね。

 「本体+ソフト5本」だから3万近くの値段になるという・・。まだ小学校6年生だった俺はそんなの知らないから、これじゃ買えないんですよ。だけど「お金を貯めた」という努力や、同級生が何人も持っているということも考慮してか、不足分をオヤジが出してくれました。

 

 突然、ソフト5本ということで、スーパーマリオは決まっても残りの4本を急に決めればならず、ちょっと嬉しかったんだけど(笑)、その場で即決。その中の1本に「グラディウス」があったんです。もちろん即決だったので、BGMがいいとか、アーケード(ゲームセンターにあるゲームの事)で人気だとか、そういった考えはなく、ただコナミという有名な会社が出したゲームだし、テレビCMもあったから間違いないだろうと。
 
 
(映像解説)「FREE FLYER」
「グラディウスⅠ」の曲の中でも非常に人気の高い曲。急降下するようなメロディが印象的。これまで星の数程ゲームが出てますが、世に出て20年以上経過してもこうやってカバーされるのはごくわずか。作曲した本人は光栄でしょうね。

 

 

 
 時は流れ1988年の中学2年生の頃、家族で鹿児島市内への買い物のついでにレンタル屋に連れてってもらった時、「(アーケード版)グラディウスⅡ」が収録された「コナミゲームミュージック」CDがありました。小学校の時に買ったファミコン版グラディウスもそれなりにハマり、音楽も好きだったから軽い気持ちでレンタルしてみたんだけど、聴いてビックリ…。バリバリのシンセだけど凄く音楽が良いなと。「グラディウスⅡ」というゲームは遊んだことないけど、その音楽を聴いているだけで何となくグラディウスの世界がイメージできるというか・・。それに、当時の家庭用ゲーム機の音はまだピコピコ音だったので、ゲーセンの音楽はこんな音が出るんだとビックリしました。
 
 コナミも「グラディウスシリーズ」を、単なるシューティングゲームという扱いではなく、音楽も聴かせるエンターティメント性も兼ね備えたゲームという位置づけにしてるなというのが、音楽聴いててわかるんですよね。
 
 

(映像解説)「モーニングミュージック」

 アーケード版にしか流れない曲で,ファミコン版には未収録。理由は当時のアーケード版グラディウスはバブルシステムという基盤で動いており,そのシステムが起動するまでに時間がかかることからこの音楽とカウントダウンが表示されいている。ゼロになればシステムが立ち上がって遊べるのだが,ゲームセンターの人が電源を入れた直後にしかこの曲が流れないため,当時のゲームファンは開店直後にわざわざ足を運んでこの曲を聴いていた人もいたという。

 勿論,現代の技術ではバブルシステムなんて使い物にならないから,このゲームのPS版が発売された際,この起動画面と曲は不要なのに,当時のゲームファンを喜ばせようと完全移植を目指し,あえてこの画面と曲まで収録したコナミさん,ニクイねぇ~。「WARMING UP NOW」なんて今は必要ないのにあえて表示するのがいい。

 ノイズ交じりだけど当時の基盤から音を取り出しているから,逆に味があっていい。それにエフェクトをかけているのか,この動画の音はCD音源よりも響きがあっていいね。作曲した東野美紀さんはホント天才すぎる。

 

 
 
~後編へ続く~