このブログではD’ERLANGER、JUSTY-NASTYと年代的に紹介してるけど、実はリアルタイムでは聴いてなかったんですよね・・。ロック雑誌を買っていたからバンド名は知っていたけど、そんなに聴きたいとは思わなかったんです・・、というか中学生の頃って興味だけでCD買う程、お金の余裕がないし、だからといって鹿児島のレンタルCD店は売れ線しか置いてないし・・。なので、俺がCRAZEメンバーに関する音を初めて聴いたのは、実はBODYが最初なんです。
 

 そのBODYを聴くキッカケは、俺がたまたま買ったロック雑誌の表紙の裏、2ページに渡って「BODYデビュー」というのがあったから。バンドブームも落ち着きを取り戻した頃に、表紙裏にドーンとデカく載っていたのが印象に残った。「さすが大手ソニー、それだけ力入れてんだな」というのがわかるというか。

 

 で、ある日、時間潰しに何気に寄った中古CD屋でこのアルバムの初回盤を見つけたんです。別に欲しかったワケでもないんですが(笑)、あれだけソニーがプッシュしてんだから聴いみようかなっていう程度で購入しました。

 

新宿アルタ前のテレビジョンにて、BODYデビュー告知。それくらいソニーは力を入れていたことがわかる、今となっては貴重な映像。約1分50秒後にメンバー写真が出てきますが、一郎さんになると歓声が凄い。それだけ期待されてるってことだね

 

 

 

 聴いた感想としては、ビートの効いた、結構俺好みなアルバムだなって思ったんだけど、とにかくギターとドラムの音がデカ過ぎてボーカル聞こえないという印象の方が強かった。もっとボーカルの音量を大きくしたミックスにすれば最高だったのにと・・。

 

 で、暫くして、何気に見た雑誌に「CRAZE」というバンドが紹介されており、メンバーを見て「あれ?この前、BODYに載ってたメンバーじゃなかったけ?」と。そこで調べるや、どうやらシングル、アルバム、ビデオ各1枚、そしてライブも1回やっただけで解散したことを知る。 俺がCRAZEファンになってだいぶ後に知ったことなんけど、結局は自分たちの考えと、レコード会社&事務所の方針に納得できずに1回のライブで解散したとのこと。
もっとも結成直後から「方針のズレ」が生じてたらしく、だけど契約しちゃったもんだからアルバムを製作。しかし、その腹いせとも言うべきか、わざとギターとドラム音をデカくしたミックスにしたという話を聞いたことがあるが、真相は不明。

 

 

 ソニーもソニーで、このバンドのために多額の予算を計上していたが、バンドが解散したことにより、その予算をラルクアンシュル獲得への予算と流れていったらしいし、このアルバムの売れ行きが良かったためか、本人不在のままリミックス盤も発売している。そのリミックス盤がユーチューブでアップされていたので試聴してみると、ボーカルがちゃんと聴こえるミックスだったので、本来ソニーはこの形で出したかったんだろうなというのが伝わってくる。


 

 なお、このアルバムのアレンジについて、後から一郎さんはこう語っています。「デランジェ時代の俺は、自分で言うのもヘンだけど「普通、こうは考えないだろう…」というアレンジのオンパレードだった。また、当時はヘタクソ呼ばわりされていたんで、BODYとして復活する際「俺だってやれば出来るんじゃい!!」とかなり気合いを入れてギターを弾いたんだけど、そこでお腹いっぱいになっちゃって(笑)。そしてCRAZEではテクニックよりも、一郎ならではのアレンジ…、俺でしか弾けないようなフレーズを心がけてる」とのこと。

 

「FLAME」

 

「MY SELF」
 初めて一郎さんと哲さんを知ったので、最初は期待していなかったんだけど(笑)、イントロのギター聴いてもうビビビッ!ときましたね。 歌詞もサウンドも良いし。この曲はCRAZEでも演奏されており、一郎・哲にとってかけがえのない曲であるのは確かだと思います。この当時、某雑誌の取材班によると「1日に3曲のドラムを録るくらい、哲さんの集中力は凄ましいものがあった」とのこと。このオケで是非、藤崎バージョンを聴いてみたかったな。だけど歌声は聴きづらい。

 

 


 

「BABY,CRAZE」
 ラウドなドラムが徐々に入って歌が始まるこの曲は彼らなりのポップ路線を意識したナンバーだと思います。個人的にはサビのベース音が好きですね。うねる感じが好きです。


 

「HERESY」
 ただでさえ木村さんのボーカルは聞こえにくいのに、あえてエフェクト処理しているから余計に聞きづらいといのが正直な感想。何かのインターネットに書いてあったと思うが、元々、この曲はデランジェのアマチュア時代で演奏していたもので、ベースの岡田さんが気に入っていたことから復活させたらしい。


 

「UNFINISHED GAME」
 哲さんお得意の重戦車なドラムが印象的なナンバー。Aメロ、Bメロは明るい感じがするけど、サビはあっさりとした詞とメロディ…という構成が珍しい


 

「STILL MY LOVE」
 切ないラブソングでキーボードアレンジがより一層、曲を盛りあげてくれています。かなりの優秀曲なのに、ボーカルが作詞している関係で、このバンドでしか演奏できないのが非常に残念ですね。これをクレイズでも演奏してほしかった…それくらい勿体ない曲です

 

 


 

「HOLD YOU SOFTLY」
 最初聴いた時にはそんなにピンと来なかったんですが、何度も聴くとクセになってきた曲ですね。ハッキリ言って名曲ですよコレは。特に俺が好きなのは、間奏後の「いつの日か見た夢を二人握りしめ・・」のところでバックで流れるキーボードアレンジ、そして最後の部分・・どこかの幼稚園の園児(だと思う)が、みんなで「ララララ・・」と歌っているところですね。
 このアルバムが世に出てもう20年経過しているから、当時これを歌っていた園児も今は立派な大人になって、家庭を築いてる人すらいるんじゃないかな。

 

 


 

「I BELIEVE」
華原朋美ではありません(笑)。シャッフル系の曲でやさしさ溢れるナンバー。でも俺はこの曲あまり好きじゃない(爆)


 

「I LOVE YOU」
 この曲はもう名曲中の名曲ですよ。「MY SELF」と同様、クレイズでも演奏されたナンバー。 多分、一郎さんが音楽業界に復帰するために作った曲第1号なんじゃないかな。
 8ビートの効いた疾走感あふれるテンポとパンチのあるアレンジ、間奏ではテンポがゆったりとなるが、ラストに向けてまたテンポアップ・・静と動がしっかりとできた優秀曲ですね。
 シングルバージョンはピアノイントロがあり、そして最後の「永遠に続くI LOVE YOU~」の次がアルバムでは一端ブレイクが入るが、シングルではブレイクなしでエンディングに行くという、若干のミックス違いはあるけど、是非とも聴いてもらいたい曲ですね。

 

ファーストシングルにして、ラストシングルとなったこの曲のPV。カッコよさが伝わってきますが、音はオリジナル盤なので、ボーカルはちょっと聴きにくいかな。

 

 


 

「ETERNITY」
 歌詞が短いのに7分30分という大作。でもこの曲もすごくいい。最初の部分はけだるいんだけど、だんだんと深みと重みの増すアレンジで、これまたキーボードアレンジがいい味を出している。詞だけじゃなくサウンドでも哀愁感を漂わせているのは流石。


 

「DAYDREAM」
この曲も重戦車的な哲のドラムが印象的なナンバー。 こういった夢を追い続けるような歌詞が個人的には凄く好き。 
 「I'M AN ALIVE FOR LOVE この空の下で 走り続けるのさ いつまでも」
 「I'M A CRY FOR LOVE この空の上に いつかは辿り着くその日まで 夢見る事を
 忘れずにいたいから」
ボーカル木村さんの作詞力はすごくいい・・ただ声量に力があれば言うことなかったんだけどね。
これはオリジナル音源から。良い曲なのに何でボーカルを聴きづらくするのだろうか