最近はまっていたドラマに「恋のツキ」というのがあって。

その第7話で、主人公が婚約中の同棲相手の彼に、

「同棲ってなに?」

と聞きます。

「え?」

と彼。

「っていうかさ、ふうくん、ナチュラルに私のこと下に見ていない?」

という、穏やかとは決して言えないやりとりが、
そのささやかな食卓でスタート。


モラハラ研究に余念がない自分としては、
興味が爆発するのを止められません。

「は?下になんか見てるわけないじゃん」

と、ふうくん。

ま、そう言うだろうことは、王道パターンです。


この、自分が人より上にいる(と信じている)人間は、
「あなたを下に見てますよ」
と、下の人間に対して絶対に言いません。

というか、自分が上に居座るための言動を、
日々無意識に行なっている場合が多いので、
当人はまったく気づいてなかったりします。


彼のような人間にとっては、
下々の人間がわーわー騒いだところで、
ただただ鬱陶しいだけで、そっかじゃあ改善してやろう、
なんて万が一にも思わないわけで。

(ただ、自分にものすごくメリットがある場合は別)

なぜならば。
その下に見ている人間を、自分の持ち物や自分の1部だと思っているから。

その1部をただ便利に使いたい。

それを酷使することに、なんら罪悪感はない。

なぜなら自分が当然に使う権利のあるものだから。

生まれつきたまたま自分に備わっていた手足のように。


この主人公は、同棲を開始し、
その「自己評価が低い」という決定的な理由で、
パワーバランスに負け、家事や金銭的な負担が
いつのまにか増えます。


そんな中バイト先の映画館が潰れ、休職活動中。

面接を繰り返すけれど、32歳で正社員も難しい、貯金は減り続けるという現実を1人で抱えることになる。

彼はと言えば、仕事から帰宅すればゲームに没頭し、
会話もなく、ちゃんと仕事探しとけよと言い放つだけ。

主人公は、この人とこのまま結婚していいんだろうか、
10年後の自分はいったいどうなっていたいんだろうか、
と孤独に葛藤する。


この主人公に対し、早く気づいて逃げ出して、
と念を送り続けるも空しく終わっていました。

そして、この日。

先輩お見事です!と思わず声に出しそうになるほどの展開、それはそこで別れを切り出したこと。

この、自分の一部がもうこの役割辞めます、と突然言い出す。

全くの予想外なため異常に驚く→怒り責める→泣き落とす、というパターンが決定している。

自分の便利な一部がなくなることに耐えられない。

この泣き落としは、かなり身が入ったもので、泣く、「悪いところ全部直すから」という甘い言葉、土下座、なんでもやります。

けど、ここで情にほだされ、戻ってしまってはあっという間に、だいたいそれこそ1ヶ月程度で元の力関係で安定します。

「お互いを小さく見積もることで安心していた私たちは、ある意味相性が良かったのかもしれない。
けれどそれは、4年分の相性でした」

この潔さ。お手本中のお手本だなと思う回でした。