たぶんまだ中学に上がる前の頃、縁日の金魚すくいから始まった飼育は、最初はバケツにパン屑、次に砂利とポンプ、15センチ位の水槽を経て、ある日何かのご褒美で買ってもらった60センチ大の浄水器付きになりました。一時期は水草に凝ったり、フナやクチボソみたいな川の小魚にドジョウとハゼ(っぽい小さいやつ)に掃除係のタニシを混ぜてみたりして、さながら小さな水族館になりました。

数あるエピソードの中で、ずっと主役をはってたのが、すくわれた金魚のうちの1匹。形はきれいなヒレなんかついてなくて、赤いだけで殆どフナみたいでしたが、3センチ位から20センチ以上にまで成長したタフなやつ。あまりにガツガツと我先にとエサを食べるので、、、最終的に太り過ぎで動けなくなってエサを食べられなくなるみたいな話を小学校の授業で絵本にしたら一番いい点をもらったのは良い思い出です。

反面、数知れぬ悲しみ(、、、わが町からの引用)も今となっては大事な経験でした。特に縁日の金魚は寿命が短いんです。

誰もいなくなった水槽に今陣取っているのは亀。予備校時代の絵のモチーフを持ってかえってきてからだから、、彼此10年以上。万年生きるみたいなので永い付き合いになりそうです。

乗峯