安倍自民党は保守なのか?

というのが最近の疑問である。

 

安倍内閣は戦後体制から離脱することを掲げて発足したことを思い出す。戦後アメリカによって作られた戦後体制を打ち壊し、戦前の日本へ戻すことだと思っていたが、自民党のやっていることは違うように見える。世界の流れに従いグローバリズムにより日本を変えていこうとしているように見えて仕方がない。

 

郵政民営化(これは小泉内閣)種子法、水道民営化、移民推進等の政策を見ていると、とても保守とは言い難くむしろ革新ではないかと思えてくる。構造改革という一連の法律も、とても保守とは言い難いものである。むしろ立憲民主党など野党が安倍政権に反対して保守に見えてくる。

 

保守とは長く続く伝統を守っていこうとするもので、長く続く伝統を守るために変えなければならぬものは敢然と変えてゆき、真に守らねばならぬものを必死になって守るものでなければならない。その場凌ぎの成り行きに従って改革など行ってはならない。その改革が本当に守らねばならぬものに役立つのか必死になって考えねばならぬ。現代に生きる我々は後に続く未来の日本人に伝統を引き継ぐ責任があるのだ。

 

以上の観点から安倍内閣を見てゆくと、世界の流れに乗って行こうとするだけではなく日本が積極的にその流れを創っていくようにも見えてくる。アメリカがNoというTPPも本当に日本にとって役に立つのか再考の必要がある。二十年以上日本が経済成長に失敗している真の理由は貿易問題ではなく、日本がモノやサービスを新しく作り出す力を伸ばすことが出来ない経済政策にあると思うが、ここでそれを論じるのは控える。少し本題からずれたが保守と革新について考えた次第。

R1-6-12記