日本の若者は諦めているのか?

前回、日本の貧困化が一番影響しているのは若者達ではないかという趣旨の記事を書いたが、その思いは調べていくうちに間違いないという確信に変わった。

 

内閣府が発表しているグラフをご覧いただきたい。日本の若者が如何に将来への希望を失っているか、痛いほど分かるではないか。

 

 

日本以外の国では若者の八割以上が将来について明るい希望を持っている。一方,将来に希望を持っている日本の若者は六割程度で明らかに他国の若者と比べ悲観的なことが分かる。日本に比べ若者が冷遇されている(若者の就職率等から見て)韓国でさえ将来に希望を持ている若者は86.4%もいるのである。

 

次のグラフも内閣府が発表したものであるが、内容を見るとさらに衝撃的である。先進国で見ると、将来に希望がないという若者は1.8~3.7%とごく少数である。これに対し日本では12.3%の若者は希望がないと答えている。「希望がない」と「どちらかと言えば希望がない」と答えた若者の数は日本ではほぼ40%に上るのである。他の先進国は9.2~17.6%で日本と比べ明らかに差がある。日本の若者が如何に絶望的になっているかが良く分るではないか。

 

前回、日本の若者の元気がないのは、二十年を超える日本経済の停滞、その結果所得の減少(貧困化)が特に若者層へ影響しているのではないかという仮説を提示したが、この仮説は間違いないという確信に変わった。日本の国政を預かる政治家、官僚、これに影響を与える学者、識者、マスコミの猛省を促したい。主権を有するという我々も何とかせねばという意識を持ち声を上げねばと強く思う次第である。それにしても内閣府の役人はこんな表を作るだけで、満足しているのだろうか。これらの表が示している問題点を政府として解決しようと自分たちが自ら動こうなどと言うことは期待するだけ無駄なのであろうか。                                                       R1-5-23記