アメリカと日本の違いは・・・

日本とアメリカは対照的な国である。日本は「権威の国」、アメリカは「権力の国」と言えるのではないか。日本の天皇は国の象徴として敬われるが、その背景に力(政治力や財力等)は存在しない。その権威ある天皇が実際に政治的権力を有する総理を任命するのである。実際に力を持たない天皇が敬われるのは、天皇に権威があるからであろう。権威が権力を従属させているのである。

一方アメリカを率いるのは大統領であるが、大統領は他者にない強大な力を持っている。その力で他者を従わせるのである。アメリカ大統領の権力の源泉は「民意」という国民過半数の支持という力なのであろう。従って、アメリカは「権力の国」と言えよう。

日本とアメリカを比べて見れば多くの点で対照的である。日本の天皇は権威で、アメリカ大統領は権力で国民を従わせる。日本の天皇のように、力でなく他者を畏れさせる権威はアメリカ大統領には認められない。日本とアメリカの違いを以下に挙げて見よう。

アメリカ:権力の国

人口国家、多民族国家、複数言語、広大な国土、価値観(個人、権利、自由)宗教等(キリスト教も権力の源泉)宗教等(キリスト教も権力の源の一つ)  大統領の背景にある力=民意

 

日本:権威の国

自然国家(何時、どのようにして国が出来たのか不明) ほぼ単一民族、日本語、狭隘な国土、価値観(個人より共生、絆、助け合い)

 

このように両国は対照的で、多くの点で異なっている。それぞれの歴史や風土がこの違いを生んだので、この違いを軽視してはなるまい。、この違いをお互いに大事にしていくことが大切である。この違いを良く学べば今まで見えなかったものも見えてこようというもの。日本とアメリカがお互いにその違いを認め合い、その良きところを学び合えば、お互いにとって資するところ大であろう。両国が力を合わせ世界の発展に寄与すること間違いないであろう。日本・アメリカ両国のリーダーにはその重要性に気付いてもらいたいものだ。

                              R1-5-3記