高血圧を怖れるな!
日本人の二人に一人は高血圧患者って本当なの?
高血圧患者、基準値の実態
高血圧で悩んでいる人は多い。しかし高血圧か正常かその判定基準は絶対的なものなのか疑問である。これまでも高血圧の基準は時々変更された来たようだ。筆者は健康診断でいつも高血圧と診断され、血圧降下剤を飲むよう指導されて来た。しかし生来のへそ曲がりもあり、何か胡散臭いものを感じ薬は飲まないでいる。下のグラフは1987年から2013年までの高血圧の基準値と高血圧患者数の推移を表している。基準値が厳しくなるにつれ患者数が激増していることが分かる。
2014年に日本高血圧学会が『高血圧治療ガイドライン2014』を出し、従来と異なる新しい判定基準を打ちだし大きな反響があった。特に医学会や専門家から反論や批判が続出した。今まで病気だったものがこの新基準で健康になってしまうのだ。従来の基準では、収縮期~拡張期の血圧が130~85未満を正常血圧としていた。改定により新基準で正常血圧の限度が147~94未満に大幅引き上げとなった。従来医師が「病気予備軍」としていた人達が「健康」になってしまったのだ。医学会や専門家は勿論だが、従来病気だとされていた患者の戸惑う様子が目に見えるようだ。
『「血圧147」で薬を飲むな』という本
大櫛陽一という医師が書いた本を読む機会があった。この本には次のようなことが書いてあった。「健康基準を厳しくして病気を増やすのが、健康診断のカラクリだ」、さらに、製薬業界にだまされないで長生きするための処方箋としてこの本を読んでほしいと言っている。著者によると従来の血圧の基準は年齢、性別に関係なく同じだが、これはおかしい。子供と大人、さらに高齢者では基準が異なるべきだ。女性と男性も基準値は違うのではないかと疑問を呈している。
第1章のタイトルは“「血圧」180で薬を飲むな”と初めから、かなり従来の常識からかけ離れている。著者は福島県郡山市で期間5.6年、男14,451人、女16,822人を対象に血圧の調査をしている。この調査の結果、血圧180以上の人が降圧剤を飲むと、飲まない人に比べ死亡率が5倍高いということが判明したという。興味のある方は本書をご覧になると良い。血圧がどんなに高くとも(180以上)降圧剤を飲まない方が長生きできると著者は自信をもって書いている。
最後に第⒌章 歪められた健康基準に対する「処方箋」をご紹介しておく。
健康基準は以下のように考えればよいと著者は述べている。
1血圧は「年齢+90」で基準をかなり超えても気にしない
2コレステロール、中性脂肪も基準を超えてよい。むしろ高脂血症が長生きする。
3「HbA1c」と空腹時血糖値は注意すべし
4腹囲は100、BMIも30まで問題ない
5医師から降圧剤、コレステロール低下薬を勧められても安易に服用しない
最後に著者は次のように述べている。「健康基準」が不自然に歪められた背景には、必ずその基準によって得をする人々の存在がある。血圧の基準を厳しくすれば、基準以上の人はすべて「病人」になる。高血圧専門医と降圧剤を製造する製薬会社、さらにこれらの関係者が潤うことになる。本当の意味で「健康」な人生を送るためには、健康診断や人間ドックの数値に振り回されたり、医師のいうことを鵜呑みにせず、様々な情報を集め自らの頭で判断することだ。
色々と考えさせられる本である。
