今日、ある待合いで
いつものように本を読んで待っていると
「なんの本読んでるん?」
と、70代ほどの女性が話しかけてきた。
本の表紙を見せると
「あぁーその本、おもしろいね。私も読んだよ。
コロナでいっぱい時間あったから。
芥川賞とった本もこの前読んだわ」
と、にこやかに話してくる。
この年代の人に
たまに、同じように読んでいる本を
聞かれることがたまにある。
気になるんですかね![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)
![おねがい](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/005.png)
私としては
いつも
「へぇ〜そうなんですか〜」
と返答するくらいだけど
私って話しかけられやすいオーラに変わってきてるのかしら?
なんて思ったりもした。
以前は、意味もなく
話しかけるなオーラを
わざと出すくらい
ツンケンしていたと思う。
だから、すこし嬉しいのです。
その女性は
私のことを気遣い、
続けて
「私、喉頭がんなの。
でもこの前の検査で癌が消えてね〜」
と、とても大病しているとは思えない明るい様子で話している。
「息子もがんで亡くなってね、45歳で。
その息子が『大丈夫、お母さんを守るよ』って死んでいったんやけど、きっと息子が私の癌を消してくれたんやと思ってんの」
と、サラリとものすごいことをおっしゃっている。
「でも、お医者さんは治療の成果ですって言うだけ。」
と笑いながら、
しかし、そう言いながら嬉しそうに幸せそうに見えた。
人は、見た目が笑顔でも
壮絶な体験を持っているものである。
笑顔の背景を思い、きっと大変なので時期を過ごしてきたのだろうと、切なくもあり
これからも元気に生きていかれるんだろう、と希望の光を見出して、
用事を済まして、その女性に会釈して別れた。