私には台湾に娘がいます。
と言っても本当の娘ではありません。
陳乙萱(通称チェン)で10数年前に我が家にホームステイでやってきた台湾のお嬢さんです。
彼女が来日したのが16歳の時でロータリークラブの交換留学生としてやってきました。
ホストファミリーを引き受けたのは4人目となり、アメリカ・メキシコ・フィンランドといった地域の方々を受け入れていました。
そしてチェンが4人目でしたが、同じアジア人としてとても近しい存在に感じたのは妻も同様でした。
我が家にやってきて3日目に秩父の夜祭を見学に行きました。
温暖な台湾からきて冬の到来を告げるこのお祭りはその寒さも半端ではありませんでした。
しかし彼女は、妻と気が合ったのでしょう。「お母さん」と言って手をつないで一緒に観光をする姿はまるで実の娘のようでもありました。
それから半年余り彼女は高校に通いながら我が家の生活をエンジョイしてくれたのです。
そして、お父さんのTONYはとても素晴らしい方で我が家との家族ぐるみの交流が始まりました。
「お互いに毎年交互に訪問をしあいましょう」とのことで先日も台湾訪問をしてきました。
今回は、友人の会社テレコメディア様の研修旅行に便乗させていただき、訪問をしたのですが、彼女達家族の「おもてなし」に30数名の参加者全員が感嘆の声をあげくれました。
陳家族の心のこもった「おもてなし」の原点は「台湾人はお世話になった方々のご恩は一生忘れない」との格言があるようで、家族あげての歓待は心に残るものでもありました。
最近、日本社会のドラスティックになった人間関係の中で、陳家族から大きな学びをいただくこともできました。
「おもてなし」こそ日本人のもっともすぐれた心構え!と思っていましたが、そうでもないようです。
東京オリンピックが決定されたプレゼンで、滝川クリステルさんの「お・も・て・な・し」は昨年の流行語になりました。
今一度日本の心「おもてなし」の原点を我々は見直さなくてはなりませんね。