ショッピングセンターの役員会があり、いろいろな業種の方々との懇談で業種によって消費動向の感じ方が異なり、景況感をつぶさに感じるのは「アパレル業界」との話がでました。
アパレル業界は、季節によって売り物が大きく変化するために「春夏モノ」「秋冬モノ」との大きく大別が出来ます。
春物が出始めるのが3月で、店頭に並らべて1週間程度でこの夏の傾向が解かるとのことです。
つまり、この時期に売れるということは通常価格で購入してくれるお客さまが増えバーゲンをする期間が短くなる。逆に売れなくなるとバーゲン期間を早めに設定して、春夏物を出来るだけ早く処分をする方向に動くそうです。
また、6月に入ってからの天候不順が消費マインドを急激に冷え込み、前年に比べて急激な落ち込みが心配されています。
このように季節によって変動するアパレル業界は、消費に関して敏感に対応する能力を備えているのです。
開発担当者の大切な仕事は、消費の動向に敏感に反応をし、諸施策をいち早く実施することで売り残しを作らないことが重要な戦略ということでした。
それに比べて私たちの業種は、景気動向をあまり感じることなく過ごしてしまいました。それは、生理現象からくる清潔感と、行事が発生することで生まれる社会性が消費に左右されることが多々あります。
例えば、卒業式や入学式といった行事があることで、私たちの仕事は忙しい時期を迎えるのです。
先日、友人ご夫妻がパリに出かけました。彼等は必ずこの時期をパリに行く習慣にしているようです。
その理由は、この時期からパリのブランドSHOPでバーゲンに入るとのことでした。
この時期のパリは、買い物客で大混乱、あのエルメスも会場を別にしてバーゲンを開催すると聞きました
フランスという国はバーゲンをする期間が法律で決まっているようです。
つまり、ブランド価値を高めることに国全体として育てる風土が生まれているのです。
日本のようにやたらとバーゲンをしない。
その考え方にも一理あるように思います。
小売業の方々には消費の動向にとても敏感に反応を示すことに、私たちのサービス業は少し無頓着なのかもしれません。
お客様の思考を理解するということが商いの原点なら、同じように顧客の動向に敏感に反応できる体質も大切なのかも知れません。