私にとって次の時代への扉を開いたのは、初めての海外旅行でした。
自らの師でもある、啓師からお声を掛けていただき、ロンドン・パリ・ローマへの旅行くことになりました。
当時、少しずつではあったが、理容と美容の融合が始まる時期でもあり、このチャンスはいろいろな意味で人生の転換点ともなりました。
まさかコダマ入店時代、夢に描いたパリに行けることで有頂天にもなりました。しかし当時の円レートは1ドル360円、10万円の小遣いを持って行くのも大変だった時代。自分にとって大飛躍にきっかけに絶対にしなくてはならない!と大きな心意気を持って旅立ったのです。
妻も新婚でありながら旅行に関しての理解もあり、大金を掛けた結果を引き出さなくては意味がありません。そんな大切な役割を担っての旅でした。
始めに到着したのがロンドン当時、ビダル・サッスーンが登場してきて、カット&パーマの新しい時代を切り開く先鋭的なカットテクニックで美容界に新しい風を吹かせていました。
自分自身、恵まれていたのは理容と美容の接点が、自分の自立した当時と同じ時代の存在できたこと。
そして理容のチャンピオンとして世間の注目を集めていた事が相まって美容への転換への道筋が描かれていた事です。