昨夜、NHK大河ドラマ

「鎌倉殿の13人」第2回

を観ました
そして、すっかり三谷幸喜脚本に魅せられてしまいました

もとより、伊豆幽閉中の源頼朝と北条家の人々とのやり取りなど
どこにも記録は残されてないでしょうし
あったとしても、信用のおけるものとは思えません
したがって、脚本家の腕の見せ所なのです

三谷脚本は軽快なコメディー調で観る者を飽きさせません
それだけなら、センスのいい脚本家というだけですが
素晴らしいのは、人物像の描き方です
特に、劇中最重要人物の源頼朝の人物像の造形が見事なのです

頼朝もコミカルに描かれているのは確かです
それが実際の頼朝とは、まるで違うであろうと私は考えます
それでいながら、劇中の頼朝には真実を感じるのです

第1回の時のセリフ
自分は何度も死の危険があった
それなのに、今日まで生き延びてきた
自分には、この世でなすべきことがあるのではないか
そんな意味のセリフでした
私は、実際の頼朝も、そのように考えていたのではないかと思います

さらに2回目では
北条義時に対し、戦をする気は無いと言い
それを義時が、兄の宗時に話すと
宗時は頼朝が真意を隠していると主張し、義時を呆れさせます
その時の宗時の様子は、いかにも軽薄な感じに表現されています
ところが、実際には、頼朝は真意を隠していたのでした

義時が、頼朝に姉政子との関係を断つように迫ると
頼朝は義時に
自分は京に攻め上り、平家を討つと、秘めた決意を語るのでした
軽薄な調子の宗時の方が、生真面目な義時より
頼朝の真意を見抜いていたことになります
視聴者は、ここで三谷脚本の重層的魅力に翻弄されるわけです

分かりやすいのに、薄っぺらではない
歴史的事実として、無かったであろう出来事でも
大きな歴史の流れから見ると
あり得るエピソードに思えて来るのです
三谷幸喜の歴史と人間を観る眼の深さに感服しました

実在の歴史上の人物達の内面を掘り下げることにより
歴史ドラマを、史実に照らしながらも、面白味を加えながら
真実性の中に、観る者の共感を呼び起こすのです