ふとしたきっかけで、過去を思い出すことがあります
そんな話を、今日は一つ

もう30年近く前、北海道拓殖銀行という銀行がありました
略称は拓銀もしくは”たくぎん”でした
当時の、いわゆる都市銀行であり、大手行の一つでした
元は北海道拓殖銀行法により作られた国立の金融機関です
その後は、民間の金融機関となり「都市銀行」に分類されていました
この銀行は、いわゆるバブル崩壊で経営破綻しました

拓銀は私の取引銀行でした
取引銀行というよりメインバンクでした
私自身、拓銀とは運命共同体の気持ちを持っていました
しかし、拓銀一辺倒には不安を感じたので
これまた、当時の都市銀行であった富士銀行とも関係を持ちました
今となっては、どちらも消滅してしまいましたが・・・

すでに経営危機にあり、意気の上がらない行員達に

「アジアには海洋リゾートはいくらでもある」
「しかし、スノーリゾートは無い」
「やがて、豊かになったアジアの人々が北海道に押し寄せる」

と、私は予言しました

私の話を聞いて、彼らは感動していました
しかし、何か行動を起こそうという者はいませんでした
私のような人に北海道に来てほしいとは言いましたが
彼らから、具体的な質問も意見も情報もありませんでした
右の耳から入った私の言葉は、左の耳から出て行ってしまったように見えました
記憶に残った様子すらありませんでした

おそらく、彼らは

「また、秋本さんが面白いことを言っている」

と思っただけだったのでしょう

当時の日本国政府は、大手11行は潰さないと宣言していました
都市銀行である拓銀は、当然、その中に含まれていました
私は拓銀の株価が下がるたびに株を買い増し
拓銀の内規では「大株主様」と呼ばれる段階まで来ていました
しかし、政府は拓銀を潰してしまいました

私の拓銀株は紙切れとなり
私の北海道開発の夢は破れました
私は、政府がこんな重大なことに平気で嘘をついたことに
怒りよりも、政治家と官僚組織への侮蔑感を抱きました
連中は恥ずかしくないのか?
国民を、こうまで露骨に騙して、平気でいられるのか?

・・・それから、どのくらい後でしょうか
ニセコが外資により大きな変貌を遂げたというニュースに接しました
ホテルのオーナーも外国人なら、客も外国人であるといいます
ニセコの雪はパウダースノーであり、貴重だとのことでした

このニュースに接して
私は腹の底から悔しい思いをしました
スキーをやらない私は、ニセコのこともパウダースノーのことも知りませんでした
もし知っていたら、あの時点で、私はニセコに飛んでいたかもしれません