ブレトン・ウッズ体制が安定したのは
米ドルと金との兌換性だと考えたいのですが
実際は、どうだったのでしょうか?


はたして、アメリカに対し
手持ちのドルを金に交換しろと要求した国が
実際にあったかどうか、私は知りません

当然ながら
金準備よりはるかに巨額の米ドルが発行されていたわけです
実際問題として、もし各国がドルと金の交換を要求したら
たちまち米国の金準備が足りなくなり
この体制が破綻してしまうことは明らかです

それを承知で、加盟各国は
米ドルの兌換性を信じているふりをしていたわけです
米ドルが安定する別の仕掛けがあったからです
その仕掛けとは”原油価格”です

ブレトン・ウッズ体制の下では
原油価格は極めて安定していたのです
原油価格の安定こそ、ブレトン・ウッズ体制を裏から支えていたのです
石油卸売会社とアメリカ政府と国際金融機関が
表面に出ない協定を結んでいたと考えるべきでしょう

この仕掛けに気付き、不満と不安を持ったのが、アラブの石油産出国でした
彼らは、ため込んだ米ドルを金に交換するように要求したのでしょう
とてもそれに応じられないアメリカは、突如、ドルの兌換制を廃止したのです
これに怒ったアラブ諸国は、一斉に、石油価格を大幅値上げしました

これが

「オイルショック」

と呼ばれるものです

私が高校生の時の出来事です
諸物価が一斉に上がり、ノートなども、いきなり3倍くらいになってしまいました
トイレットペーパーが無くなるという噂が流れ
主婦が、トイレットペーパーを買いあさる騒動が起きました

あの「オイルショック」のことを、誰も正しく解説していません
今振り返れば、アラブの産油国と米ドルの問題だったということが分かります
「ニクソンショック」と「オイルショック」は一続きの現象であり
戦後経済の大きな曲がり角だったのです