映画「フォレストガンプ」で、私が印象に残ったシーン
ガンプは幼なじみの女性が殴られると激高し

「女性を殴った」

と、強烈に指弾します

ただ、幼なじみが殴られたということだけではなく

”女性を殴ること自体が許しがたい行為である”

・・・という意識が、そこにあります

ガンプにとって、それは常識中の常識だったのです
そして、それは、古き良き時代のアメリカ人の常識でもあったのでしょう

私の祖父は、女性に優しい人でした
女性に手を上げるどころか、声を荒げることさえしませんでした
祖母は自分が食べたくないおかずを、勝手に祖父の茶碗にのせるようことをしました
それでも祖父は、少し顔をしかめて、祖母を軽くたしなめるだけでした
母が延々と祖父に愚痴をこぼしても、ただ聞いているだけで
後でさびしく笑うばかりでした

私が結婚した時は、祖父は百歳近い年齢でしたが
わざわざ一人で出掛けて、妻のために、桃を一抱えも買ってきました
ある時は、駅前まで車に乗せてくれというので
祖父を乗せ、ある家の前で下ろすと
自分で菓子折を抱えて、女性の家に置いてきました
何かでお世話になったことのお礼なのでしょうけれど・・・

老人会にいっても、祖父はかなりモテモテでした
妻が付きそい、カメラを持って行くと
多くの女性が、祖父とのツーショットを望みました
祖父は誰に対しても、黙って応じていましたが
厚かましい女性の時は顔をしかめ
優しい上品な女性の時は、にっこりと心からの笑顔でした
写真に残った画像はごまかせません・・・

昔の日本人は亭主関白などと言いますし
実際、今の男達よりも、ずっと堂々としていましたが
女性に関しては、優しい男性が多かったというのが、私の記憶です
これは、母方の祖父も同じで
二人の祖父に共通するのは、私が女の子とトラブルを起こした場合
言い分を聞くことも無なく、私だけを叱ったということです
私はこれを

”明治の男の美意識”

であると思っています
すなわち、女性とトラブルを起こすこと自体が男の恥であるという意識です

今風の優しさとは違いますが
昔の男の優しさには、表面的でない本質的優しさ
男は女性は守るものであり、女性と争うことはしないという意識があるのです
それが意外にも、日米共通らしいのです

それが変わったのは
日本では、大東亜戦争敗戦後であり
アメリカでは、ベトナム戦争終了後だったようなのです