イギリス料理の特徴は味付けが簡素なことです
その理由は、イギリスの農産物の品質が良く、素材の味が良いからです
イギリスの貴族は、本質的に農家であり、品種改良にも熱心でした
ただの農家ではなく、篤農家と呼ぶべきでしょう
イギリスでは、貴族の土地所有が長く安定していたからです

イギリスで進化論が提唱されたのは偶然ではありません
イギリス人は、特に貴族などの上流階級では
代を重ねることによって種の性質が変化することは常識だったからです
そんなわけで、サラブレッドの例を持ち出すまでもなく
イギリス人は、血統へのこだわりが強くあるのです

フランス料理がソースの味にこだわるのは
素材の味より、ソースの味で料理を美味しくする必要があったからです
フランスの貴族は、農業に注力できませんでした
大陸国家は、戦争や革命が頻発するため、土地所有が不安定になり
フランスの貴族は、イギリスのようには、腰を据えて農業に専念できなかったのです

農業には、ただ作物を作ったり家畜の世話をするだけではなく
土地を守るという基本的条件が必要になるのです
アフリカで農業指導をしても、収穫期に略奪されてしまう
・・・という話しを聞いたことがあります
農業文明は、武力とセットでなければ、成立しないのです

人類が、なぜ戦争をしたかといえば、土地の奪い合いのためでした
農業生産が土地面積に制約される以上
土地を増やさない限り、生産力は増えず、人口を増やすこともできません
過去の戦争は、人口の多い方が有利でした
農業社会の権勢とは、土地の広さであり、人口でした
そのため、農業社会には土地の奪い合いは付き物になりました「

農業社会には、戦争が付き物となったわけですから
平和を志向し強欲を嫌う思想が出て来ます
平和を求める思想は、禁欲主義とセットになり、宗教の基礎になりました
そこに分配の正義である平等主義も付加されたのです
皆さんご存じのように、キリスト教も仏教も、この点は共通です
農業文明が、禁欲主義、平和主義、平等主義の世界宗教を生んだと言えるのです