富は固定的ではなく、無限に創出できるものです
しかし、多くの人は、富を固定的なものだと考えています

富を有限で固定的と考えるのは今に始まったことではありません
前に書いた、子供が手伝いをしなくなったからというのは
主たる理由ではありません・・・もっと根は深いのです

根本的な理由としては、農業社会が人類に刻印した観念です
農地は限定され、気候変動による年ごとの収量の差はあるにしても
収量は耕地面積により限定されます
この収量を正しく分配するのが農業社会の正義となったわけです

皆で働き、皆で分け合う
そうした理想が、農業社会にはあります

体力や練度の差はあっても
農業は、狩猟のようには、収穫に顕著に個人差が出ることはありません
集団作業が中心で、年間を通じた作業工程がありますから
個人の能力差がわかりにくいのです
農業社会では「分配の正義」が理解しやすいのです

人類の文化も文明も、農業社会を基礎に成立しました
農業社会の発想が、私達の思考の根底にあります
これは農業が主産業の地位を退いた現代にいあっても
人々の発想を大きく支配しているのです