弱い者の立場に立ってものを考える
それが道徳的に素晴らしことであることは確かでしょう
しかし、私は、別の意味でも大事だと考えています

私が、弱い者の立場に立つと言っても
それは、卑屈になることや、敗北主義を意味しません
そうなりがちだからこそ、それを避けるという意味で言っているのです
あるいは、そうならないように考える・・・という意味です
けして、弱い立場に安住したり
強者に従えという意味ではありません

人間は、自然の法則に対して、絶対の弱者です
もし、自由に空を飛びまわり、月や星まで行くことが出来たら
あるいは、太陽を自由に動かすことができたとしたら
私達は、天文学や物理学を考え出すことは無かったでしょう

人類は、自然の法則に勝てないことを自覚していたから
自然の法則を研究し、天文学や物理学を生み出したのです
それがやがて、飛行機や宇宙ロケットを生み出し
実際に、人類を宇宙空間に送り出すことに成功したのです

人類は、太陽のエネルギーである核エネルギーの仕組みを解明し
核兵器も原子力発電所も作りました
地上に、小さな太陽を作り出してしまったのです
人類は、けして、自然の前に、ただ従うだけではなく
それを克服し、新たな可能性を生み出し、文明を創り出したのです

合理的であることは、弱者の自覚を持つことから始まるのです
自分には何でも出来る・・・などと錯覚すると、合理的思考力を失います
人は、非力ではあっても、無力ではありません
弱者であっても、できることは幾らでもあるのです
自分のことを強者などと思わず、弱者の自覚を持つだけで
むしろ、大きな可能性が広がると考えるべきなのです