中公新書の
「日本史の論点」(中公新書編集部編)
を読んでいます
日本史学会に、どんな論争があるのか興味があったからです
歴史学者の書いた本ですから
どうせ退屈だろうと考えて、飛ばし読みしていましたが
なかなか興味深い記述を発見しました
現代日本語の書き言葉は
明治以降、欧米の文書を翻訳するために作られた人工言語です
そのために苦闘したのが福澤諭吉であり、明治の知識人達です
その試みは、江戸時代の蘭書の翻訳に始まり
明治大正昭和の文人、知識人に引き継がれました
ただ欧文を翻訳するだけではなく
大衆が文字に表現された近代文化を理解し
また、庶民が、それを使いこなせようにしなければならず
福澤諭吉などは、落語なんかの研究すらしたのです
現代日本語は、近代化と民主主義のために
先人達が創り上げた貴重な文化なのです
したがって、日本語の書き言葉は
江戸時代と明治以降では、はっきりと断絶しています
このことが私の言う”人工言語”の根拠です
以上は、私の説というより、常識でしょう
私は「日本史の論点」によって
意外な事実を知らされました
なんと、江戸時代の書き言葉も”人工言語”だったのです!
江戸幕府の役職は世襲でした
代々その家の当主が業務を引き継ぐため
能力の無い者が当主になると、幕府の業務に支障を来します
そこで、実力主義の人事を導入したのです
それが「足高の制」と呼ばれるものです
しかし、そうなると、新任の役人ために
マニュアルや記録を保存しなければなりません
そこで、幕府は新たな公文書システムを整備したのです
「足高の制」を導入したのは八代将軍徳川吉宗です
吉宗のブレーンであった荻生徂徠は
公文書には、簡潔な漢文体を推奨しました
誰が読んでも、意味が明瞭である必要があったからです
かなのくずし字など、もっての他というわけです
江戸の漢文調も、明治の口語調も
より多くの人に参加の機会を与えるための改革だったのです
低い身分の武士を幕府の役職に参加させるための改革と
庶民を社会の多くの領域に進出させるための改革
そのどちらにも、まず言語の改革が必要だったのです
それは、その時代の最高の知識人が意識的に行った改革でもありました
”人工言語”の歴史的意味の大きさを思わざるを得ません
「日本史の論点」(中公新書編集部編)
を読んでいます
日本史学会に、どんな論争があるのか興味があったからです
歴史学者の書いた本ですから
どうせ退屈だろうと考えて、飛ばし読みしていましたが
なかなか興味深い記述を発見しました
現代日本語の書き言葉は
明治以降、欧米の文書を翻訳するために作られた人工言語です
そのために苦闘したのが福澤諭吉であり、明治の知識人達です
その試みは、江戸時代の蘭書の翻訳に始まり
明治大正昭和の文人、知識人に引き継がれました
ただ欧文を翻訳するだけではなく
大衆が文字に表現された近代文化を理解し
また、庶民が、それを使いこなせようにしなければならず
福澤諭吉などは、落語なんかの研究すらしたのです
現代日本語は、近代化と民主主義のために
先人達が創り上げた貴重な文化なのです
したがって、日本語の書き言葉は
江戸時代と明治以降では、はっきりと断絶しています
このことが私の言う”人工言語”の根拠です
以上は、私の説というより、常識でしょう
私は「日本史の論点」によって
意外な事実を知らされました
なんと、江戸時代の書き言葉も”人工言語”だったのです!
江戸幕府の役職は世襲でした
代々その家の当主が業務を引き継ぐため
能力の無い者が当主になると、幕府の業務に支障を来します
そこで、実力主義の人事を導入したのです
それが「足高の制」と呼ばれるものです
しかし、そうなると、新任の役人ために
マニュアルや記録を保存しなければなりません
そこで、幕府は新たな公文書システムを整備したのです
「足高の制」を導入したのは八代将軍徳川吉宗です
吉宗のブレーンであった荻生徂徠は
公文書には、簡潔な漢文体を推奨しました
誰が読んでも、意味が明瞭である必要があったからです
かなのくずし字など、もっての他というわけです
江戸の漢文調も、明治の口語調も
より多くの人に参加の機会を与えるための改革だったのです
低い身分の武士を幕府の役職に参加させるための改革と
庶民を社会の多くの領域に進出させるための改革
そのどちらにも、まず言語の改革が必要だったのです
それは、その時代の最高の知識人が意識的に行った改革でもありました
”人工言語”の歴史的意味の大きさを思わざるを得ません