一万年以上前のユーラシア大陸の狩猟採集民が
最初に畜犬を始めたというのが、私のたどり着いた結論です
私は素人ですから、この分野の学問的定説は知りません
あえて、そちらを調べずに
ここでは、自分の論理を展開しようと思います

まず”私の説”を補強するために
エスキモー犬を調べました
エスキモーもまた、典型的な狩猟採集民だからです

エスキモー犬は、交雑が進み、純粋種はいないそうです
したがって、犬種としてのエスキモー犬は、現在、いません
それでも、エスキモー犬の写真を見ると、秋田犬にとてもよく似ています
純粋のエスキモー犬がいたとすれば
秋田犬に近い、古代犬の一種だったはずです

いずれも、ユーラシア大陸の外側に生きる
日本人、ピグミー、エスキモー
そこで買われていた犬が、遺伝的に近い古代犬であること
そこから考えれば
畜犬は、中央アジアの狩猟採集民から始まり
やがて、広く世界に広がったと考えるのが自然です

遊牧民も農耕民も畜犬の文化を持ちます
しかも、独自の品種改良が進んでいることを考えると
彼らにとっても、畜犬の歴史が長いことを意味しています
ユーラシア大陸の狩猟採集民が亡びたのは、森の喪失が原因であり
彼らは、畜犬の習慣を維持したまま
遊牧民や農耕民へと変身を遂げたと考えるべきでしょう

ここで、畜犬の意味を考えてみます
まず、動物を飼うという行為を知った人類は
他の動物を飼うことへの心理的抵抗が無くなるはずです
その意識は、やがて、羊や馬、豚やニワトリを飼うことに繋がったのです
犬を飼うことにより、遊牧や牧畜への道が拓かれたわけです

特に、牧畜が始まりますと
餌を用意しなければなりません
野山に獲りに行くよりも、専用の畑を用意した方が効率的です
農業は、初めは、人間のための食糧生産より
畜産のための飼料生産用に始まったのかもしれないのです

以上の考察から分かることは
畜犬が、遊牧や畜産、そして農耕の起因となった可能性です
つまり、人類の文化は、農業に始まったと言うより
畜犬が、遊牧、牧畜、農耕を生み出したと言うべきなのです
畜犬こそが、人類文化の端緒だったのです

人類が、狩猟と採集による生活を続けるかぎり
その存在は、野生動物と本質的に同じです
人類を、自然から独立させ、文化を持つ動物としての”人間”にしたのは
狩猟採集民が始めた”畜犬”という文化だったのです
つまり、畜犬は”人類を人類たらしめた文化”だったのです