母は、とにかく、戦争を嫌っていました
戦争のことを、あまり語りませんでした
そして、母は

「マッカーサーの占領統治が良かった」

と、言っていました

それはそうでしょう
毎日のように戦闘機に追い回され
いつ殺されるかも分からない状況を生きた母は
米軍による占領を、心底、恐怖していたはずです
ところが・・・それは
予想外に、平和だったからです

多くの日本人も、母と同じような感情を持ったようです
そして、占領下に、米軍への憎悪を持つことが少なかったのです
むしろ、平和の回復による解放感と一体となり
幸福を感じさせる時代ですらあったのです

父は、空襲の恐怖を語ることはありませんでした
事実を、淡々と、語るだけです
私の知人の、ある男性は、やはり空襲の経験者でしたが
繰り返された空襲の恐怖よりも
食糧難による空腹の方が辛かったと言っていました

男性と女性では、かなりはっきりと、戦争観が違うようです
男性は、あまり空襲を恐れず、冷静に対処しています
知人のように、空腹の記憶の方が強かったり
父の場合は、自分の弁当が級友達より豪華だったので
それを隠したかったことを憶えていたりするのです

父からも、そして、他の戦争経験者からも
私は、男性からは一度も

”マッカーサーの占領統治が良かった”

という話は聞いたことがありません

戦後日本のマスコミの喧伝する戦争観は
私の受ける印象としては
多分に、女性的であると思われます