日本の政界で、長く圧倒的な支配力を誇っているのは自由民主党です
しかし、あの政党は、名前こそ自由民主党ですけれど
あの中に、本心からの自由主義者が一人でもいるでしょうか?

自由民主党の政治家の大半は
一応、自由経済システムの支持者であり
民主主義的政治制度の支持者ではありますが
本質的には、福祉の充実や公共事業を公約に掲げる”社会民主主義者”です
すなわち、片山哲の政治路線の後継者達です
その典型が田中角栄だったのです

彼らは、片山内閣の引いた路線をそっくりそのまま引き継いでしまったのです

片山哲は、選挙に弱かったこともあり
総理大臣退陣後は、政界での活躍は精彩を欠きます
しかし、このことは、見方を変えると
もうすでに、やるべきことはやってしまった政治家であったことを意味します

吉田茂の引いたアメリカ一辺倒の外交防衛政策は
第二次大戦後アメリカの勢力圏に入ったアジア諸国が例外なく採用した政策です
フィリピンも韓国もそうしたのです
これに逆らう者は、アメリカの工作により消されました
吉田の政策というよりは、そうせざるを得ない現実を受け入れただけでした

吉田茂は、この現実主義により
ワンマンと呼ばれるほど独裁的指導者になりました
これがフィリピンや韓国であれば、本物の独裁者になっていたことでしょう
吉田がそうならなかったのは、吉田の功績ではなく
日本社会が成熟しており、日本人の民度が高かったからです

私は、この度、父の記憶をブログにするにあたり
戦後間もなくの頃の、片山哲や田中角栄のことを少しだけ調べてみました
そして、そこには自分でも驚く発見がありました
戦後政治の骨格がはっきり見えてきた感じがあります
まだまだ、調べれば、面白い話が出てくるのかもしれません
自分なりの、独創的な戦後政治史が書けるような気さえしてきました