むかし、ロッキード事件なるものがありました

総理大臣田中角栄がロッキード社から賄賂を受け取ったという疑惑があり
1審2審は有罪、田中角栄は捕らえられました

しかし、彼は罪を認めす、最高裁まで争いました
そして、最高裁は田中角栄に有罪の判決を下すことはありませんでした

この裁判は、田中角栄の死とともに終わりました
ついに、事件の真相は明らかになりませんでした
最高裁は有罪の判決を下すことができなかったのです

この事件では、検事の調書をいかに扱うかが裁判の焦点になりました

いわゆる

「嘱託尋問調書」

です

検事が作成した調書に証拠能力があるかどうかが問われたのです

この事件でロッキード社のコーチャン氏は、小佐野賢治被告に会ったのは

midday

であると答えました

この単語は正午の、せいぜい前後30分を指すようです
ところが、日本の検察は、これを「昼間」と訳しました
なぜなら、その日、小佐野氏がロサンゼルス空港に着いたのが午後3時だったからです
コーチャンが小佐野と会ったという話が辻褄が合わなくなるからです

調書をとられるにあたり
コーチャン氏は日本の法廷に立つ意志は無いと言明しています
つまり、この「調書」は、法廷で反対尋問にさらされることがない
”言いっぱなし”の無責任の文書なのです
近代国家の常識では、そういう文書は

「証拠能力が無い」

のです

この、まったくのでっち上げ文書が
日本の政治、社会、マスコミ、法廷・・・を引っかき回したのです
日本では、愚かなマスコミばかりか
肝心の法律関係者が、近代法制の基本すら理解していないことを暴露されてしまいました

最高裁は、卑怯にも、判決を避け、田中角栄の死を待ったのです
最高裁の判事達は、自分達の仲間の愚かさを認められず

「田中角栄無罪」

の判決を下す誠実がありませんでした
そこで、田中元首相の死を待つことにしたのでした