民主主義というものを多数決原理であると理解している人は多いでしょう
確かに、民主主義の一つの形式は多数決です
しかし、これは、あくまで議論を尽くした後の最終決定手段です
けして、多数決が優先するということではありません

この度の増税法案の衆議院可決は、日本の議会史に大きな汚点を残しました

公約違反の政策に政治生命を賭けた与党総裁はもとより
党内での議論を封じたまま、与党との妥協に走った野党
しかも、議決に対して党議拘束までかけるというやり方・・・
どれもこれも、暴挙であり、愚挙です

本来、こうした重要案件は、党内議論を尽くし
さらには、総選挙により、国民に信を問わなければいけません
それが憲政の常道であり、民主主義の王道です

日本にはデモクラシー政治家はいなくなってしまったのでしょうか?
こうした動きに反対する小沢一郎代議士のグループが唯一正しいのです
それなのに、この時とばかり、小沢一郎代議士を叩く動きがあるのが解せません

小沢一郎代議士の政治行動には、私は常々疑問を感じていました
しかし今回だけは、どう考えても、彼の行動が正しいのです

私は、政策としても、消費税増税には反対です
増税による財政再建など、まったく期待できないどころか
かえって、財政を悪化させることでしょう
それは、過去の消費税にともなう歴史を顧みれば明らかだからです

ただし、ここで私が問題にしていることは、そのことではありません
こうした重要案件を国民に説明しないで、強引に決めようという、政治家達の姿勢です
国民が自分達を支持しているという自信があれば
政治家は、堂々と、選挙によって、国民に信を問うべきです

政治家がそれをしないのは
国民が消費税増税を望んでいないのを知っているからです
彼らは、国民が望まぬ政策を、あえてやろうとしているのです
これで、民主主義の国の政治家といえるでしょうか?