姪が亡くなってから
私は姪のことばかり考えています
姪のことばかりというより・・・私からみた姪の存在の意味を考えています
それほどにも大きな喪失感が私にはあるのです

姪の生まれた時が、私が二十歳で
自分の人生の前途に何の目標も見いだせない時でした

私が、はじめて定職に就いた時が、姪の小学校入学の頃でした

姪が中学3年の時に、私は結婚しました
結婚式では、亡くなった姪を筆頭に、姉達の子供たちから、私たち夫婦は花束をもらったのです
その半年後に、私はサラリーマンを辞めて独立しました
同じ頃、姪は中学校を卒業し、義務教育を終了しました

姪の高校時代の記憶は、私にはありません
こちらは新婚であり、長男が生まれた時期でもありますから
記憶に残るような特別なことは無かったのでしょう

姪が結婚したのは21歳の時だと思います
結婚式で姪夫婦に花束を渡したのは私の長男と長女でした

姪は、結婚して3人の娘を得ました
私の5人の子供のうち、下3人の息子は
姪の3人の娘と、それぞれ、ほぼ同い年なのです

結婚の遅かった私は、一世代ずれて、姪と同世代の子育てをすることになったのです

姪と私の人生は、部分的にシンクロしていました
姪の成長は、私の社会人としての成長とシンクロしていました

私の仕事がジャーナリズムからも取り上げられるようになった時、姪は病を得て
私の記事が英字新聞に、後に首相になる野田さんと同じ面積の写真と記事が、同一紙面に記載された
その1ヶ月後に、姪はこの世を去りました

大げさな表現をすれば
世界が私の存在を知った直後
姪は、この世から消えてしまったのです