私がサラリーマンになって、一番とまどったのが
会社の中に、親分子分の関係があり
同じ課の中にすら、別の派閥ができあがっていることでした

そして、仕事は型通りの繰り返しであって
創意工夫よりも、根性やヤル気が強調されていました

ただし、私はサラリーマン社会の全てを嫌っていたのではありません
それどころか、私はサラリーマンに憧れていましたし
じつは、サラリーマン時代の思い出は、けして悪いものではありません
私は、自分のサラリーマン時代が好きですし
あの時代があったからこそ、今の自分があると思っています

サラリーマン社会は、その中にどっぷりつかってみると、けっこう居心地がいいのです

同じ仲間で酒を飲み
きまった上司の悪口をさかなに
時に人生を語り、恋を語り、結婚や子育てを語る
こんな人間関係は、作ろうと思っても、簡単には作れません
サラリーマン社会では、会社の仲間だという意識さえ共有できれば
濃厚で暖かい人間関係の中に、すぐに入れてもらえるのです

私がサラリーマン社会に見切りをつけたのは
人間関係が嫌になったからではありません
自分のしたい仕事は、会社の枠ではできないと判断したからです

今から思えば
私はずっと、自分がプロデュースした仕事をしたかったのです
自分の考えたコンセプトを自分で実現し、世に問うてみたかったのです