人生の幸せについて考えると
私はそこに幻想と現実の交錯を思います

私達は、衣食住に不自由しなければ
とりあえず幸せなはずです
しかし、もし、それでも不幸を感じるとしたら
何か、今の生活とは違う、別の生活があると考えるからでしょう
それは冷静に考えれば”幻想”です

現代日本の、私達の現実は、まずまず、幸せなはずです

景気が悪いといっても
人々が生活に必要とするものが不自由しているわけではありません
人々は、あわてて買い揃えるものなど無いのです・・・だからこそ
景気の良い話が少ないとも言えるのです

不景気だ、いや景気回復基調だと、マスコミは騒ぎます
しかし、高度経済成長やバブル経済を知っている私達の世代に言わせれば
この20年、ずっと不景気です
そして、この経済基調は当分続くのではないでしょうか?

売れまくる商品
すなわち・・・人々が欲しくて欲しくてたまらない商品・・・など
めったにないのですから

人々の満ち足りた生活と、ぱっとしない景気には関係があるのです

人の不幸は満ち足りた生活の中にもあります
人間である以上やむを得ないことです
不景気が人々を不幸にしていると考えるのは、ほどほどにしなければいけません

満ち足りた人々にもある不幸とは
人と人の、心の不和から生じる不幸です

心の不和は、争いを生み、やがて別れとなることもあるのです
失恋などは、これにあたりますし
家族や親族、友人の間にも、心の不和が生じれば、別れを呼ぶわけです

心の不和は、一方が想像していた相手の心と
実際にその相手が思っていたこととの違いにより生じます
ここでも、幻想と現実の違いが、人を不幸にします

他人の心が自分の思い通りにならないからといって
これは、どうすることもできません

社会は進歩し、豊かになればなるほど、個人の自由は増し
その結果として、人と人を結ぶものは、心理的要素が強くなります
生活のために、気の合わない人といっしょに生活する必要性が薄れるからです

豊かな社会では
家族であろうと、夫婦であろうと
親戚、友人、仲間・・・どんな人間関系でも
気が合わなくなると、わりと簡単に離れてしまうのです

一方が離れたくなくても
もう一方は離れたいと考えるケースも多いわけです
そこに心理的傷みが発生し、人は不幸に陥ることになります

幻想と現実の葛藤から、人類が解放されることは、永遠に、ないでしょう