産経新聞は民主党が嫌いです
自民党贔屓だから、そうなるのではなく
アメリカの知的奴隷だからそうなるのです
とにかく、アメリカ様のご機嫌を損ねてはいけないと
どうも、民主党は反米的な感じがするからと
民主党に、嫌味や嫌がらせ的な攻撃を仕掛けるのです

それにしても本日の「土日曜日に書く」”「友愛」とはいったい何か”は酷い
論説委員・福島敏雄とはいかなる人物か
まったく、お粗末なカレルギー批判をやってのけたものです

鳩山政権は反米的だ、だから何としても、これを叩かなければならない
アメリカ(のジャーナリズム)は鳩山論文によって
鳩山を反米的であるとレッテルを貼った
ならば、この鳩山論文を叩かねばならない・・・というわけで
鳩山論文の核であるカレルギーを叩くことにしたのです

いきなり鳩山一郎訳の「自由と人生」の冒頭

「人間は神の創造物でる。国家は人間の創造物である」

を引用し、この部分だけで
カレルギーがどの程度の政治思想家なのかよく分かると
論説委員・福島敏雄は断言するのです
そして、鳩山一郎の訳書の最終章からの引用で
カレルギーは「人類はみな兄弟」的な発想に近い
要するに、無学で平凡な理想主義者だと決め付けたいらしいのです

まず、この論者は「自由と人生」の頭と尻尾しか読んでいません
なぜならカレルギーは「自由と人生」の中で
「友愛」精神で革命を起こそうなどと、一行も書いていないからです

私自身、こうした半可通が増えることを懸念して
「カレルギーの思想」の最終回を「予言として友愛革命」としたのです

カレルギーは「友愛革命」を唱導したのではありません

全体主義と戦い、民主主義を守りさえすれば
友愛社会が実現すると”予言”したのです

そして、友愛革命は
政治行動ではなく、科学技術の発達がもたらすと”予言”したのです

科学技術の発達が
都市のブルジョアジーとプロレタリアートの階級意識を解消し
都市と農村の対立も解消すると”予言”したのです

”予言”は、すべて当たりました

まともに本も読まず
どうせ読者大衆は何も知らないと見くびり
産経新聞は、この手の粗末な言論を全国紙に掲載したのです
論説委員・福島敏雄は、カレルギーの著書は一般には手に入りにくいため
どうせバレはしないと高をくくっているのでしょう

フランス革命における「友愛」の意味がどうのこうの・・・関係ありません

そんな小難しい議論をするために、カレルギーはこの本を書いたのではありません

国家に対する人間の優位を主張しただけなのです
国家に関わることなど、個人の生活全体からみれば一部にすぎません
それをあたかも、国家が全体で、人間はその一部であるとする政治体制
全体主義が様々な形で隆盛を遂げていた1930年代
カレルギーはそれを攻撃する目的で
特に、キリスト教世界であるヨーロッパの大衆に訴える意味が強い
冒頭の語句を書いたのです

当時隆盛を遂げた様々な全体主義とは
ソ連の共産主義であり、ナチスドイツの国家社会主義であり
イタリアのムッソリーニのファシズムです

これらと戦うために
その主張をヨーロッパの知識人や大衆に訴えるために
書いたのが

人間は神の創造物である。
国家は人間の創造物である。

・・・という、冒頭の二行だったのです
人間の国家に対する優位を説き
国家の神格化に反対するための著書の冒頭として