カレルギーの思想は
政治思想に関しては
何と言ってもヨーロッパ統合の提言と
全体主義との戦いが重要です

彼の全体主義の分析では
全体主義にもいろいろあり
イタリアのファシズムに関しては、比較的好意的に分析しています
共産主義の侵入に対する防御として成立したというのです

カレルギーは
全体主義の問題は、独裁者の意志や人格によるものではなく
批判を許さない一党独裁体制がもたらすものだと考えます

一党独裁体制は、反対派が非合法活動に走るため
それへの対抗上、警察国家化するのです
さらに、党内での権力闘争がありますから
党自体が確実な命令系統を持つ軍隊組織のごときものになるのです
そして、政府が軍隊組織化するのです

政府が軍隊組織化すれば、国は軍国主義になります
一党独裁体制は、必ずしも戦争は望みません
敗戦は政権崩壊につながるからです
にもかかわらず、仮想敵を想定し、盛んに臨戦態勢を宣伝するのです
そうでもしなければ、軍国主義体制が維持できないからです

独裁国家では、指導者は必ず冷酷非情な権力主義者になり
権力者を取り巻く幹部連中は不誠実なイエスマンばかりになります
人々は彼らの性格が独裁国家の悲惨を生み出すと考えますが
実際は、こうした人物と組織でなければ
一党独裁体制は維持できないのです

現代でも、良い例があります・・・北朝鮮です

北朝鮮は先軍政治という軍国体制を布いています
周辺諸国で、北朝鮮を侵略しようなどと考えている国はありません
それなのに、軍国体制は強化されるばかりなのです
まったく、合理的には、理解できない現象なのですが
以上のように考えれば、簡単に理解できるのです

いまだに、日本を侵略国家であると非難する国があります
理屈は北朝鮮の場合と同じだと考えればいいのです