小選挙区制の特徴は
与党が得票数以上の当選者を出せることにあります
政治的には安定しますが、独裁的な性格を帯びます

ただし、ひとたび野党に人気をさらわれれば
支持率の逆転と同時に、議員数は激減し
あっさり政権を手放すことになります

こうした傾向から
小選挙区制は2大政党制を作るともいわれています
少数政党は当選者を出すこと自体難しいのですから、消滅の危機に瀕します

日本では、長い間、政官の癒着ということが言われてきました
公共事業や許認可に伴う賄賂や政治献金が問題になり
政治と金の問題は、つねにマスコミをにぎわしてきました

国会を支配する政府与党には、各省庁が従属するため
立法府と行政府の相互のチェック機能が働かず
汚職等の発生原因になると考えられたのです
政権交代があれば汚職は防げると主張する声は、無視できませんでした

英米は、ともに2大政党制の国です
日本のインテリの中には
2大政党制こそ先進国の政治体制である・・・と信じる者もいました
そうした人々は、2大政党制になるための制度であるならば
小選挙区制は正しいと考えたのです

政権交代の起きる制度こそ、真の議会制民主主義であるというわけです

戦前の一時期、日本でも小選挙区制があったようですが
すぐに廃止され
戦後は、ずっと中選挙区制でやってきました

中選挙区制は同一選挙区から複数の当選者が出るため
小党乱立が起きたり、与党内に派閥が出来たり
政治が不安定になる原因を作るとされています
選挙に金がかかるため”政治と金”の問題の根本原因であるとする者もいました

中選挙区制から小選挙区制に移行して
一番困るのは弱小政党です
当選議員が一人もいなくなり、政党の存立自体が危ぶまれます

その次に困るのが政党内部の派閥のボスです
党中央の実権派が公認候補を決めるため
自分の子分の公認を取ることすら難しくなり
必然的にボスとしての影響力は低下します

少数政党や派閥のボス
政官の癒着によって甘い汁を吸っていた人々
彼らにとって、小選挙区制は
何が何でも反対したい制度だったはずなのです