リンゴは農薬で作ると言われています
防除暦というものがあり
それに従って、せっせと農薬散布に励むのです

防除暦というのは、どの時期にどの農薬を使うかを示した農業用の暦です
昆虫、カビ、ウイルス・・・などを適切な時期に撃退するためです

リンゴに限らず
蜜柑や桃などの果物から、キャベツやニンニクなどの野菜に至るまで
ほとんどあらゆる作物について防除暦が作られています

「効率人間」の木村氏は
農協から表彰されるほど、農薬を使いました

防除暦には収穫時の残留農薬を基準値以下にする役割もあります
防除暦を正しく守れば
収穫時には、残留農薬を、ほとんどゼロにすることができます

残留農薬をゼロに近づければ、消費者の安全は守られるかもしれません
しかし、農薬を浴びながら作業する生産者の安全は守られません

農薬に弱い妻の体質を思うと
農薬を大量に使うリンゴ栽培から脱却したいという思いが
木村氏にはありました
トウモロコシ栽培を始めた理由の一つがそれでした

トウモロコシ栽培は順調に進んでいました
ある偶然がなければ、木村氏はリンゴ作りをやめていたかもしれません

農閑期でも、研究熱心な木村氏は
いつも本を読んだり、調べごとをしたりしていました

その日、木村氏はトラクター農業に関する本を探して町の書店にいました
ようやく見つけたその本は、書棚の最上段にありました
横着をして、近くにあった棒でつつくと
隣の本と一緒に床に落としてしまいました

隣の本は角が潰れ泥で汚れてしまいました
しかたがないので、その本も買って帰ることにしましした
福岡正信という著者の「自然農法」という本でした