強い者には従い、弱い者を攻撃する
・・・ある意味で自然な行為です
これは大自然の弱肉強食の論理です

私達が、黙って、その法則に従ってしまいそうな自然の法則
この法則に従うことが、一番心理的抵抗が少ないので
それを人は自由な意思決定だと考えてしまいます

俺は自由に生きている
俺は自然にいきている・・・そのような思い込みを持ったり
また、そのような主張する人の心の中に
実は、動物的な行動原理が潜んでいる可能性があります

自然な感情に従うこと
欲望や恐怖に従って生きることが
人間の自由と呼べるでしょうか?

私は、そのように本能的に生きていたであろう
遠い昔の私達人類の先祖のことを
ほんの少しだけ、うらやましく思うことがあります
しかし、そうした生活をしたいとは思いません

本能に従って生き、高度な言語を使うことのできない動物は
「自由」という概念を持つことはできなかったと思います
人が「自由」という概念を持ち
その概念に高い価値を見出した時、近代社会が始まったと・・・私は考えるのです

人が自分の行動に対して、深く考えるようになった時
行動の動機として、身の安全や欲望の充足・・・とは別の理由を考えた時
人は、より深く自分の行動の意味を考え
多くの行動の選択肢のある状況・・・すなわち「自由」について
哲学的啓示を得たのではないでしょうか?