まだ。この世に存在しないスポーツカーに
予定生産台数の10倍の数のお客さんがいたら、どうしたらいいでしょう
確かなのは、作る前から、儲かることが確定していることです

一番簡単なことは、売れる数だけ作って、売ってしまえばいい
しかし、フェラーリはそういうことをしません
お客さんを厳しく選別したのです

スーパースポーツカー「エンツォ・フェラーリ」を手に入れるために必要なのは
当時、日本円で約7500万円の代金だけではありませんでした

過去に12気筒フェラーリを2台以上持っていたか
フェラーリクラブに入っているか
地元の名士であるか
レース経験がどれくらいあるか・・・等です

フェラーリというブランドにふさわしい人物かどうかが判断されたのです

そして、フェラーリにふさわしいと判断された人から順に
リストがつくられ、1番から349番までの人に手紙が送られます

「おめでとうございます、2年後にクルマができますから取りに来てください」

という内容です

手紙を受け取ったお客さんは、クルマが完成するころ
自分で飛行機を手配して、イタリアに行きます
そして、自分の身体にシートを合わせてもらい
最終仕上げを見届けて、船便や航空便で持ち帰る手配をするのです

選にもれたお客様には丁寧なお詫びの手紙が送られました
当然のことながら、文句が出ました
そこで残りのリスト上位50名に対し、追加生産をして提供しました

フェラーリ社は、スーパースポーツカー「エンツォ・フェラーリ」を
合計399台生産すると、そこでピタリと生産を止めました