太宰治は代表作「人間失格」の中で
極めて印象的なセリフを主人公に言わせています
だいたい、つぎのような意味です
自分には食欲というものが無い
美味しいものを食べます、めずらしいものを食べます
しかし、お腹が空いたから、何か食べたいという感覚が無いのです
私は初めて「人間失格」を読んだ時
この部分に強い印象を受けました
それというのも、まさに私自身が、そのような感覚の持ち主であったからです
小学校の時は、給食の時間が辛かったです
食べたくないのに、無理に食べなければいけない苦痛は
これを経験した者にしか分かりません
結婚した後、妻が同じ様な経験の持ち主であったことを知りました
太宰治の少年時代であれば、空腹という感覚を知らない子供は
少数の金持ちの子弟に限られたことでしょう
しかし現在は、これは普通の家庭の普通の子供達にみられる現象なのです
先進国でも、大衆が衣食住を満たされたのは、ほんの最近のことです
すると、従来には考えられなかった生理的現象が
一般大衆の間にもみられるようになったのです
拒食症や過食症、いわゆる摂食障害というもの
あるいはグルメブーム・・・根は同じところにあり
現代人の食生活は、強く自意識に支配されており
お腹が空いたから、何か食べるといった
生理的欲求に従った自然な食行動を、とりにくくなっているのです
太宰治は、こうした現代的テーマを先取りした作家でした
あくまで真実を探求しようとした太宰は
自身の感覚や生活、自分と関係を持った人々の真実など
身の回りの世界に関心を集中し、それを作品化してきました
それは一見、自閉的で非社会的な態度のように見えます
世の太宰治観は、そのようなものではないでしょうか
しかしそれは一面的な見方だと私は思います
彼の真実を探求する眼は、社会全体を見据えていました
極めて印象的なセリフを主人公に言わせています
だいたい、つぎのような意味です
自分には食欲というものが無い
美味しいものを食べます、めずらしいものを食べます
しかし、お腹が空いたから、何か食べたいという感覚が無いのです
私は初めて「人間失格」を読んだ時
この部分に強い印象を受けました
それというのも、まさに私自身が、そのような感覚の持ち主であったからです
小学校の時は、給食の時間が辛かったです
食べたくないのに、無理に食べなければいけない苦痛は
これを経験した者にしか分かりません
結婚した後、妻が同じ様な経験の持ち主であったことを知りました
太宰治の少年時代であれば、空腹という感覚を知らない子供は
少数の金持ちの子弟に限られたことでしょう
しかし現在は、これは普通の家庭の普通の子供達にみられる現象なのです
先進国でも、大衆が衣食住を満たされたのは、ほんの最近のことです
すると、従来には考えられなかった生理的現象が
一般大衆の間にもみられるようになったのです
拒食症や過食症、いわゆる摂食障害というもの
あるいはグルメブーム・・・根は同じところにあり
現代人の食生活は、強く自意識に支配されており
お腹が空いたから、何か食べるといった
生理的欲求に従った自然な食行動を、とりにくくなっているのです
太宰治は、こうした現代的テーマを先取りした作家でした
あくまで真実を探求しようとした太宰は
自身の感覚や生活、自分と関係を持った人々の真実など
身の回りの世界に関心を集中し、それを作品化してきました
それは一見、自閉的で非社会的な態度のように見えます
世の太宰治観は、そのようなものではないでしょうか
しかしそれは一面的な見方だと私は思います
彼の真実を探求する眼は、社会全体を見据えていました