太宰治の代表作「斜陽」や傑作の一つである「女生徒」は
太宰治のファンだった女性から借りた日記をもとにしたもので
主たる内容は、その日記からの引き写しによって成り立っています

井伏鱒二にくらべれば、太宰治は、他人の日記を使うにしても
文学的センスがひかり、立派に彼の作品に昇華しています
しかし、その根幹が他人の日記であり、その引き写しであることは
素人にもはっきり分かる代物です

猪瀬直樹によれば
太宰治は日記がほしくて太田静子と付き合い
ついには一子をもうけてしまった、ということになります

その一子とは太田治子さんで
以前、NHKの教養番組で「日曜美術館」というのがあり
そこのレギュラー出演者でした

太田治子さん静子さん母子の名誉のために言えば
太田静子は、あきらかに太宰治の愛するタイプの女性でした
知的で大らかで無垢な、太宰治が心から愛する女性だったはずです

太宰が太田静子との恋愛に躊躇したのは
戦後の厳しい生活状況の中で、妻とおさなご達をかかえ
これ以上の人間的トラブルを抱え込みたくなかったからでしょう