相馬愛蔵は中村屋の全従業員約30名に対し
日本政府の決定に反し、亡命インド人を匿ったことを話し
この任務の重大なことを力説しました

従業員には次のような心構えを伝えました

たとえ父母伯父伯母にも他言しないこと
警察に踏み込まれたら、直接抵抗してはいけない
万一そのようなケースでは、多勢で入り口を押さえろ
その間に裏から逃がす・・・しかし、それは最悪の場合だ
何より、うっかり口を滑らさないこと
意気込みすぎて、気取られないこと

もしも大切な預かり人を、私達が守れなくて
むざむざ死地におとすことがあったら
中村屋の恥はもとより、日本人の面目が立たない
血気の勇はつつしんで、保護のまことを尽くしてくれ

愛蔵の要望に対し
従業員は誰一人として不服な顔をせず
むしろ感銘を受けて、全面的な協力を誓ったといいます