祝賀会の翌朝、いつもより遅く目を覚ましたボースは
女中から警察の来訪を告げられます

日頃、彼の尾行をしている警官が立っていて

「伝えたいことがあるので、警察まで出頭してほしい」

と告げるのでした

午前10時、霞町警察署に赴き

「5日以内に国外退去せよ」

という命令を受けました

理由は、ドイツの諜報員と関係を持ち
密かにスパイ行為をしているというものでした
ボースは強く反論しますが、聞き入れられませんでした

退去の期限は12月2日
それまでの間にアメリカ行きの船便は無く
国外退去するためには、香港か上海を経由する
ヨーロッパ航路の船に乗るしか方法がありません

当時の香港と上海はイギリスの支配下にあります
船が港に着いたとたん、イギリス官憲に拘束され、拷問と処刑が待っています
この国外退去命令は、ボースにとって死刑宣告と同じでした

グプターにも、同様の退去命令が出ていることを確認すると
ボースとグプターの二人は、退去命令書を手にしたまま
頭山満のもとへ向いました