子供たちを守るために、いま判断すべきこと | 福島市発 チワワの虎太郎と組長の日記

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福島県では今、原発から出る放射線量がどのくらいの数値で学校や保育園などでの屋外活動を制限するかが大きな問題になっています。
 
そうしたなか、政府(文部科学省)は、屋外で空間線量が毎時3.8マイクロシーベルト(年換算では20ミリシーベルト)未満の場合は、平常通り活動してよいという考えを示しました。
しかし、この基準が子供たちに適用するには大きすぎるとの批判が出されたり、政府に任命された原子力の専門家である内閣官房参与が「対策が法の基準にのっとっておらず、場当たり的だ。」として辞任したことで、政府内における見解の不統一を露呈してしまい、県民は不信感を強めています。

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政府が示した、年換算での積算放射線量の20ミリシーベルト。
まず忘れてならないのは、この数値って国際放射線防護委員会(ICRP)による非常時の被ばく許容線量の上限に当たる規制値だということでしょう。
つまり、20ミリシーベルトもの放射線を浴びる人というのは、放射線業務従事者(職業的に普段から放射線を扱う人)の基準であり、さらにそれには、成人男性であること(妊婦はたとえ従事していたとしても年1ミリシーベルト)、常に被ばく放射線量を測定すること、定期的に健康診断を受診することなどが条件になっています。
そして該当する人は職業で被ばくしている訳で、それが嫌だったらその仕事を辞めることができることでしょう。
 
当然ですが、子供たちは放射線業務従事者ではありません。
したがって、年間20ミリシーベルトという基準適用には、何の根拠もありません。
あえて根拠ある数値を求めるとすれば、同じICRPが示している平常時の一般人の被ばく限度である1ミリシーベルトこそが、限度であるべきといえるのではないでしょうか。
 
ましてや子供(特に妊婦・胎児、乳幼児)は、放射線に対する感受性が成人の何倍も高いといわれています。
 
ということは、成人以上にできるだけ放射線量は少ないほうがよいことは明らかです。
 
緊急時だからというだけの理由で、被ばくに関する基準の数値を安易に緩めて、上限の規制値である20ミリシーベルトを一律に適用しようとしている政府には強い憤りを感じます。
 
4月11日にようやく計画的避難区域に指定された飯舘村での積算放射線量は、既に20ミリシーベルトを超えています。
現在の放射線量が今後も続くと想定すると、福島市でも13ミリシーベルト近くになります。
 
これが何を意味するか、原発を一刻も早く復旧させて、この状態から離脱することがまず第一なのでしょうが、このままの状態が当分続くことを前提にして、これからの福島県のあり方を判断する。
 
政府の示した規制値では、福島県の子供たちはこのまま多くの放射線を浴び続けることになります。
放射線被ばくの影響は、その量が多いか少ないかに関係なく起こります。
被ばくが多ければ、急性の障害が現れますが、少ない場合は症状はすぐには現れません。
 
症状が出る最低の被ばく量を「しきい値」と呼びます。
ただ、「しきい値」以下の被ばくであっても、実際に人体に悪影響が現れるリスクについては、この「しきい値」がない、つまりどんなに被ばく量が少なくても、健康被害が出ることが今では定説になっています。
当然、基準を緩めれば、健康被害の出る確率は上がっていく。
5年後、10年後に健康被害が出てからでは遅いし、もしそうなっても、残念ながら政府はそれを認めないでしょう。
だとすれば、子供を守るために、最後に判断するのは自分たちなのです。
 

           

国が示している屋外での放射線量、毎時3.8マイクロシーベルト未満。
問題なのが、これが空間線量であり、実際には地表の放射線量がそれと比べて格段に高いこと。
さらには、この基準は外部被ばくだけで、呼吸などからの内部被ばくをまったく考慮していないこと。
ぜひこのことを参考に判断する必要があると思います。