今回は、ユニバーサル・エクササイズにおける基本の立ち方について、これまで紹介した記事の内容をまとめておきます。
〈基本の立ち方 初級編〉
エクササイズとしてのウォーキングを行なうには、バランスよく立つことが大事です。
まず、踵に体重をのせて、体の力を抜いて真っ直ぐ立ちます。
この時、良い姿勢になろうとして気をつけをして胸を張ると、ほとんどの人は骨盤が前傾して反り腰になってしまいます。
反り腰になったり、逆に骨盤が後傾して猫背になったりしないように気をつけましょう。
また、つま先がハの字に開いたり、逆に閉じたりしないで、左右の足ができるだけ平行になるようにしてください。
次に、膝とヘソと額に糸がついていて、床と平行に前の方に同じ力で引っ張られているとイメージしてください。
すると、上体が真っ直ぐのまま、重心が前方に平行移動するにつれて、自然に膝が曲がってきます。

重心が足の真ん中に来たらその状態をキープします。
注意点としては、膝を曲げようとするのではなく、上体が平行移動してバランスよく立った結果として膝が軽く曲がった状態になると考えてください。
〈基本の立ち方 中級編〉
良い姿勢、正しい姿勢を作るためには、体幹のインナーマッスル(コアマッスル)を使って、体幹が引き上げられた状態を維持できなければなりません。
体幹の抗重力筋は、呼吸に使われる筋肉とほぼ同じなので、呼吸のエクササイズによって、効率的に抗重力筋を鍛えることができます。

まず、基本の立ち方で立ちます。
第一段階として、胸・腹・背中・わき腹を使って、前後左右の全方向に息を吸って体を膨らませます。
すると、息を吸う時に使う吸息筋の収縮によって、体幹が引き上げられた状態になります。
次に、力を抜いて息を吐きますが、完全に脱力してしまうのではなく、体幹が引き上げられた状態を維持します。
一度脱力して、普通の呼吸に戻ります。
第二段階は、同じように胸・腹・背中・わき腹を使って、全方向に体を膨らませたら、今度は体幹が引き上げられた状態のまま、お腹だけを凹ませて息を吐きます。
すると、今度は息を吐く時に使う呼息筋の収縮によって、体幹がさらに引き上げられた状態になります。
そして、息を吐き切ったら、お腹を膨らませて息を吸います。
このような呼吸をゆっくり何度か繰り返し、一度普通の呼吸に戻します。
次に第三段階として、同じように全方向に体を膨らませ、お腹を凹ませて息を吐いたら、今度はお腹を凹ませたまま横隔膜を使って呼吸を続け、体幹が引き上げられた状態を維持します。
そして、数秒間維持したら、普通の呼吸に戻します。
これらのエクササイズで、体幹がコアマッスルによって引き上げられた状態を体で覚え、再現できるように練習します。
〈基本の立ち方 上級編〉
まず、鏡で顔の正面を映し、鼻翼(鼻先の左右の膨らみ)の下側と、耳珠(耳の穴の前にある突起)の上縁を結んだ線(カンペル平面)が床に平行になるように頭の傾きを調整します。
この時、できるだけ首を動かさず、頭だけを動かすようにします。
また感覚としては、頭を動かすというよりも、上あご(口蓋)の傾きを変えるように意識します。
この頭の傾きを覚えてください。

次に基本の立ち方で立ち、体幹がコアマッスルで引き上げられた状態にします。
肩の力を抜き、軽く背中の左右の肩甲骨を寄せながら、胸の上部の鎖骨の辺りで、胸の前の空気を押すようにします。
すると、その動きに連動して上あご(口蓋)が上向きになりますので、カンペル平面が床に平行になるようにします。
頭を動かそうとするのではなく、肩甲骨を軽く寄せると同時に、胸の上部で前方の空気を押す動きに連動して、上あごの傾きが変化する感覚を覚えるようにしてください。
また、上あご(口蓋)が床に対して平行になると、下あごが重力に引かれて、上の歯と下の歯が離れた状態になります。
この時、無理に歯を噛み合わせようとするのではなく、顎の力を抜いて歯と歯が離れた状態にしておいてください。

