こんにちは

甲状腺がん手術後14か月が経ちました!
日常生活に変わりはなく、手術後しばらくの痛みで辛かった記憶も嘘のようです。

現在の通院頻度は毎月から2か月おきに減り、2か月に1回行っていた造影剤CTも半年に1回に減りました。造影剤を点滴で入れるのですが、僕の血管は普通より細いらしく、点滴を通す際の針が1発で入ることが少なく、何度も刺されたり、針を皮膚に入れた状態で動かされたりと少し苦手だったために頻度が減って少しうれしかったです。

実験のほうも忙しくなり始め、1日4時間電車に乗るのはさすがに無理があると思い一人暮らしも本格的に考え始めています。最近は都内は高いし千葉かなー、でも交通の便はよくないし災害怖いなーと考えているとすぐに片道2時間は過ぎています...

いきなり話は変わりますが、手術したことやがんを打ち明けることについて。
自分ががんサバイバーだって事をどこまでの人に伝えるべきか、いつ打ち明けるべきか、とても悩んでいた時期がありました。今も悩みはするけど...
そもそも、そこまで親しくない人に打ち明ける必要もないし、変に気を使われることも嫌です。
特に小児がんのことを打ち明けると「かわいそうだ」、「みんなと同じように生活できて偉い」なんて言葉をかけれることも少なくなかったです。
周りから見ればそう見えるのかもしれないけど、本人にとっては病気を克服して、僕の場合は低身長とかGVHDなどの後遺症はあるかもしれないけど、みんなと同じように普通に生活をしたいと必死で思っているのにかわいそうだとか勝手に大変だと軽々しく言われるのは何か違うし、結局他人事であり、自分という存在に対するその人の見方というか本音があらわれてしまう気がしていました。自分の勝手な思い込みですが...
打ち明けられてなんて答えたらいいかわからないのはそうだと思います。
でも本気で受け止めて考えてくれたなら、第一「かわいそう」という言葉は出てこないと思うし、本気で頑張っている人に向かって「人並みにできて偉い」なんて言葉はかけられないと思います。結局、僕という存在、がんという病気が自分に関係ないものととらえているんだと思っていました。少し前までは、こんな言葉をかけられるたびに結構ダメージを受けていました。
自分が親しいと思っていた人からの自分への本音に加えてやはりがんという病気の世間からの見方を同時に感じていました。
そのため、がんサバイバーと打ち明けることへの抵抗は大きいものでした。
病気に対して自分で理解できるようになってからは少しずつは打ち明けられるようにはなっていたと思いますが軽いトラウマ的にはのこっていました。

今や、二人に一人が経験するがんという病気。だけどまだまだ、生の声は少ない。
甲状腺がんを罹患したことで特に若年層の情報の少なさを実感したとともに、周りに相談できる人も少ないし経験者もいない状態で大きな不安を覚えました。
この経験から自分の小児がんや甲状腺がんの経験、その後の通院、治療後の低身長とGVHDなどといった後遺症を抱えた日々の生活といった情報が必要な人のもとに届けられたらいいと思い始めました。

それでも、実際に複数人の前でいきなり打ち明けることはためらいますが。
先月もやっと高校時代の友人に甲状腺がん手術をしたことを1年越しに打ち明けることができました。そもそも会って話す機会が取れていなかったけれど。驚いてはいたけど受け止めてくれたと思います。
また、最近では研究の道に進む動機として明かせるくらいにはなってきました。
打ち明けることについてはあまりネガティブにならずに行こうと思います。
むしろ打ち明けることで一人で必要以上に不安や悩みを抱える人が少なくなっていればとポジティブに考えたいです。むやみやたらに打ち明けられはしませんが...

究極はがんへの偏見や過剰な煽り情報がなくなり、打ち明ける側もためらいなく経験を伝えられることのできる環境、情報が必要な人が身近にそれらの情報を得たり、相談できたりして、必要以上に一人で不安や悩みを抱えることのない環境が理想だと思います。


読み返してて、以前にも似たようなブログを投稿したなーと思いながら夢中になって書き殴っちゃったので投稿しました。

以上、結構な長文になりましたが、甲状腺がん手術後14か月経過の報告でした。