東京エレクトロンホール宮城の復旧が間に合わず、急きょイズミティ21に会場を変えての開催となった仙台公演の2日目に行ってまいりました。
ホールで行われるメジャーな方のライブは久しぶり
しかも達郎さんのライブは初めてです。
今回なぜ行こうと思ったかというと、震災直後に「蒼氓」を聞いて改めていい曲だなぁと思ったのと、新作「Ray of Hope」のインタビューで「CDが売れない時代、これからはライブに力をいれたい」とおっしゃっているのを読んで、興味を持ったからなのです。
会場に入って早々びっくり。
CD販売コーナーに、「Ray of Hope」のツアー限定バージョンが置いてあったのです。内容は同じですが、ジャケットデザインが違うのです。
ここまでこだわる人はなかなかいないのではないでしょうか。
まだ買ってなくて良かったというか・・・
ここぞとばかりに購入~
ホールに入ると、なにやら凝った舞台美術が
ミュージカルでも始まりそうなセット
ライブ中のMCで知ったのですが、照明は野田秀樹さんの舞台など手掛ける有名な方なんだそうです。演劇にも造詣が深いことがひしひしと伝わってきます。
「この震災についてはいろいろと思うところはありますが、私は音楽をやっている人間ですから、演奏と歌で、光を届けたいと思います。」
ってライブの間、5回ぐらいはおっしゃっていたかな。
でも、
「口から先に生まれたような人間ですから、何も言わないわけにもいきません。」
と、たっぷりMCも聞けたので、満足。
毒舌の後に、「しゃれですからね!」といちいち念を押すのが可笑しかったです。
また、ネタばれになるので曲名は書きませんが、「例の曲」は、ここが仙台ということもあって渾身の演奏でした。
達郎さんの真摯な思いが伝わってきて嬉しかった~。
震災とは関係ないのですが、
仙台の思い出として話されたエピソードが興味深かったです。
*
シュガーベイブ時代に大瀧詠一さんと細野晴臣さんのツアーのバックバンドとして電力ホールに来た。
(すごいメンツですね。)
ツアーに同行していた鈴木茂さんの具合が悪くなり、急きょ40分演奏することに。
その時の演奏が、シュガーベイブ史上ベストの演奏となった。
お客さんの反応がすごく良かったから。
その時に限って、録音していなかった。徹夜明けだったし、必要ないやと思って。
あとから、ファンの方が録音テープを送ってくれた。
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というもの。
すると、客席の一角から歓声が。
なんと、その日電力ホールに行った人が今日も来ていたらしいのです。
いやすごい執念というかなんというか。素晴らしいですね。
達郎さんからも、「しぶといですね~!」というお言葉をもらってました。
アカペラコーナーなんていうのもありました。恒例なんでしょうか。
とても素敵な歌で、心の底からの拍手を贈りました。
そしたらお客さんたちみんな同じ思いだったみたいで、なかなか拍手が鳴りやみませんでした。
達郎さんは、「ええお客はんや~」となぜか関西弁で言ってくれました
終わり方まで印象的。
バックバンドの皆さんを先に帰して、達郎さんだけがステージ上に残り、深々と、長々~と礼をして、
その後客席の隅々までよくよくみわたして、じっくりと名残を惜しんだ後、颯爽とステージを後にされました。
かっこいい~
あそこまでされたら、納得して帰路につけるというものです。
音楽と、ライブと、お客さんに対する誠実さがあらわれていました。
終わってみたら3時間半。
連れて行った母も、「良かったね~」と感動しきりでした。
そこそこのお値段したし、1枚もアルバム持ってないし、楽しめなかったらどーしようって一抹の不安があったのですが、杞憂に終わりました。
行ってよかったです。