毎朝、店に行く道中で
もう何ヶ月もお会いしている、犬のお散歩をされている男性がいます。
父親の世代くらいでしょうか。
ここ最近は、「おはようございます」と
ご挨拶を交わすようになりました。
今日は、帰り道でもお会いして
『あ、またお散歩している』とビックリして思わず話しかけたところ
1日に4回も(散歩に)行かれている、とのことでさらにビックリ
それはスゴイですね~・・・なんて話していたら
「自分のために行ってるんだ。」と。
10年も前に、脳梗塞で倒れたことがキッカケ ― だ、そうで
そのことがあり、犬を飼うことにされたと。
関東で単身赴任でお勤めをされていたそう。
「もう、大変だよ競争だもの。自分も負けず嫌いだからさ。」と。
「がんばっちゃったんですね。」
「そう。がんばっちゃったの。」と。
麻痺があるという側は、そんなことには思えないくらい犬のリードを握り締め
歩みもスムーズ。
これは、本当に努力のたまもの。と感じました。
なかなか、出来るものではありません。
そんな風に話すと
「いや、仕事を辞めて、こっちに帰ってきたのがよかったんだ。」
と、話されました。
少し一緒に歩きながら、途中で別れました。
なにげない通行人。
すれちがう人の、人生のお話を聴かせていただいた。
競争。奪い合い。
それが人に与えるストレス。
それでも、人はいつからでも選択しなおすことが出来る力を持っている。
明るく、日々淡々と身体を動かし生活している。
とてもナチュラルなその姿に・・・なんともいえない・・・静かな感動を感じてしまいました