秋の訪れを感じさせる雨だった。


先日の日記、
TTで書いたティーム・ティーチングが終わった。


小学校教員と盲人の女性による、チーム指導…


子どもたちの心には何を残せただろう。



授業の後、
学年主任の先生と、私、そして、彼女で駅まで帰った。


視覚に障がいのある人を先導する際、
自分の二の腕や肩を貸して歩くことになる。


雨の中では、
どうしても相合い傘になる。



駅に着いて、
ホームで彼女を見送った後、

主任の先生が、からかうように笑った。



『あなた、彼女をかばって全身びしょ濡れね。


今までアナタの魅力が分からなかったけれど、
そういうところに女の子は惹かれていくのね。


けれど、アナタの今日の優しさに…アナタがびしょ濡れだったことに、

目の見えない彼女が気づくことはないのよね。


だけどね、
彼女アナタに恋してるわよ。』




ボクがこの話で伝えたいことは、この話が決して美談ではないということだ。

ボクはなんて、浅はかなんだろう。

彼女が求めているものは、大きい非永続的な優しさなどではない。


それは、小さくな永続的な優しさなのだ。